「………」

二年前のPクラス。

天科が全権を奪って直後なくした、榊原在らがいるはずだったクラスだ。

彼らは総員五名。

今は、そのうちの四人で高等部の生徒会をしている。

「……そうですかね」

「あら。そちらまでご存知ですか? さすがです」

天科がPクラス全権を持っているとは、一般の教員は知らない。

天科は、軽く礼をしてその場を辞した。

「………」

……天科が選んだ十三人は、様々な理由から普通の学生生活を送れないかもしれない生徒、だった。

保護の目的だったのだろうか。

もうわからない。

ただ、彼らも普通の学生生活を送れてしかるべきだとは思っていた。

けれど。

……完敗だ。もう実験とか言わせられそうにない。

こうなってしまったら、かける言葉は一つしかない。

「……よい高校生活を」

自分たちには、出来なかったから。





END.