「猫のようね。……はっ、あたしが猫被りだから? みどりのセンスいいわね」
「いや、単に名前短くしただけだよ。そういやなご、帰る時間はいいのか? おカタイ家みたいだけど……」
「ああ! やばいわ! 帰らないと! みどりもいきなりごめんなさい!」
「ん。じゃ、帰るか。なごん家って城葉に近いのか?」
「ええ。遠谷市よ」
「マジ? あたしと紫も遠谷から通ってんだよ。電車? 車通?」
「……電車で通すつもりよ」
「じゃ、一緒帰ろうぜ。んで、家出したくなったらいつでもうち来いよ。あたしと紫の二人暮らしだからさ」
「あ、ありがとう……」
「んじゃ、いこーぜ」
翠が軽く和の背中を叩いて、先に歩き出した。
茶山、和? なご? なんか、楽しーな。