『…………』

みんな黙ってしまった。ハカセはいつものことなので気にせず流にすり寄る。

ヴニャ―

「そうかー、ハカセは面食いだったのかー」

ご主人が抜けた口調で言う。

「女の子、なの?」

言ったのは咲逆臨だった。

「うん」

「にしては声が低すぎねーか?」

今度は草賀帝が続けたが、作樹流が一蹴した。

「声が低くても女の子なんだろ? 帝、そういうのは失礼だよ」

「素でフェミかよ」

神林蒼がツッコむと草賀帝が「わりー」と謝った。素直な人なのだろうか。

作樹流がハカセを抱き上げたので、嫌がらずに胸に顔をこすりつけた。それを見てご主人が目を見開いた。