週の半ばになって、メールの反応も薄くなってきた。

「あとどのくらい?」

「1/3程です。」

「電話に切り替えてみようか。」

「はい。」

金子さんは、指示された私よりも率先して、電話を架け始めた。


仕事にも、一生懸命。

金子さんは、私の目標だ。

いつも笑顔でいて、仕事も誠実で、尊敬できる人。

私もそんな人に、なりたかった。

そして、そんな金子さんの隣に、いつもいたかった。


でも、諦めなきゃいけない。


「三浦さん、大丈夫?」

金子さんに声を掛けられ、ハッとした。

「は、はい。大丈夫です。」

「うん。ゆっくり架けて行こう。」

「はい。」


そうは言ったけれど、大丈夫じゃない。

金子さん、私は今、あなたを諦めなきゃいけないって、心の中で泣いていました。