「南高?近いじゃん。決まりな。」

佐藤君は、私の肩をポンと叩いた。

「えっ、ちょっと勝手に、」

私が困った顔をしていると、とマネージャーらしき人が、近づいてきた。

「あら、応援に来てくれると、選手は頑張れるものよ。」

期待を裏切らない、お人形さんのような声で。


「さすが、マネージャー。」

「ふふふ。佐藤君の彼女さん?」

そして無邪気に、コアな部分をついてくる。

「ち、違います!同じクラスなだけです!」

私が一生懸命否定すると、マネージャーらしき人は、またお人形さんのように笑った。

「あのな、俺だって付き合うなら佐藤みたいなヤツじゃなくて、マネージャーみたいな人がいいです!」