マネージャーが賛成すると、今度は同じクラスの佐藤君が、手を挙げた。

「俺、海渡。」

「俺は奏太ね。」

あの人も、自分を指さしている。

こういう場合、私も手を挙げて言った方がいいのかな。


「私は、」

自分の名前を言おうとした時だ。

「香恋でしょ。」

三人が、声を揃えて言ってくれた。


こうして私達4人は、同じ”佐藤さん”と言う奇跡と一緒に出会い、友達になった。


これが、後の人生を決定づけるものだとは、知らずに。