オフィール、(ルフレ)にして一人の男性が一つの掲示をみていた。
『小さな町にして光の幼子をルフレにお迎えせよ』
この掲示は昔から様々な事を予言し、オフィールの未来を示す
神子の審判で使われる六つの石が十年間、輝き続け、今年は十年間で最も強い、男性は掲示と石を交互に見るしかない。
今年一つの町にルフレに迎えるべき子供が現れる
男性は輝く石をトレイに乗せ、部屋から出る。
男性が向かう場所はルフレに仕える六人の騎士団長のもとだ
木漏れ陽が差す室内で六人の青年が体を休めてる
光の騎士団長(総団長)キース
闇の騎士団長(副団長)ハワード
火の騎士団長アベル
水の騎士団長マリウス
風の騎士団長フラン
土の騎士団長ジュリウス
木面でシンプルな室内
大きな窓、ゆったりとしたソファに、整理された本棚にベッドが三台あり、騎士団長達の最適な休憩室だ。
プラチナブロンドの軽い癖毛の長髪の金の瞳のキースは窓の側に立ち庭を眺めてる
長年王が居ないこの(ルフレ)を守り務める使命の騎士団長
(このオフィール国は二百年もの間、王が居ない
自分達の世代も王の居ない世代になるのだろうか?)
キースは王に仕えたい、そう願い、庭を眺めてる
黒色のふんわりとした長髪に肩下に紺色リボンを結ぶ紺色の瞳のハワードはゆったりとソファに座り休んでる。
(警備に訓練、王の居ない(ルフレ)で、(オフィール)の為に、務める、いずれ現る王の為に)
ハワードの隣で座り眠り転ける短い髪を上に尖らせた形の赤毛のアベル
水色の髪の三編みした淡い緑の瞳のマリウスは置かれてる水槽のメダカを眺めてる
(私達はこのメダカと同じ、水槽、この国以外知らない
出身地以外知らないし、出たいとも思わない、しかしここ、ルフレには憧れを抱く)
白髪で短髪で銀色の目をしてるフランは一人用のイスに座り、ボーと天井を視てる
茶髪のダークブラウンの瞳のジュリウスは壁に寄りかかり本を読む
イスはあるが、本棚から動きたくなく、イスを移動も面倒の為、皆は放置した。
いつもと代わらぬ、静かな休憩時間
ルフレを守り、オフィールを守るが使命、しかし今、このルフレに王は居ない
王が居ればこんなのんびりと過ごす事は出来ないだろう
六人の休憩室にノック音がなり、ハワード、アベルが起き、ジュリウスがドアを開けると、あの男性が入ってきた。
六人は男性を見て、キースが聞く
「何かありましたか神官長様」
神官長 神子達の長の立場で、オフィールの神子達をまとめあげる存在だ
神子が彼に逆らえば、謀反とみなされる程
しかしプレッシャーからなって早々辞める者も多い、魔の役職
しかし彼は元ソンブルであった為か、ここ数年、彼が最年長で居続けるが、後継者が居なく、辞められないのも事実
「今月の儀式はオフィールで最も小さい村と言われてる、ルイヒですよね?」
神官長の言葉に六人は肯定する
「そうです、あの町は東北の小さなフロースとも言われてる町だそうです」
フランが答える
神官長は六人を見る
「今月の儀式は、私もご一緒致します。」
六人は神官長の言葉に驚き、六人は互いに見合わせる
月に一度、町では年に一度の儀式
それを神官長直々に行う事は、これまでにない事、昔、王が居た時はあっただろうが
しかも首都や町でなく、オフィールで最も小さい村だ
「構いませんが、何故です」
キースが聞く
騎士団の総団長として、神官長の護衛も任務に追加せねばならない
「今回の儀式で、私達が捜し求める者が、現れるような気がしますし、掲示がありました。」
掲示
オフィールの未来に導く掲示のお告げ
それを騎士達に任せず、神官長自ら行く事も初めてだろう
神官長は掲示を見て、それを伝えるが務め
神官長は代々、誰かを捜してる
それが今回の儀式のルイヒに居るのかもしれない
騎士達は見る
神官長が持つ六つの石が輝いてる
これを意味する事を知った時、騎士達はどう思ったのだろう?
緑輝く野原にルフレを眺める黒髪の少女