「ホントだね。美味しそう。僕のおかずとも交換してもらっていいかな?」

 私の隣に竹村が座った。告白の返事を保留にしているのに、それでも態度を変えないあたり、本当に人間が出来ている。尊敬しかない。いや、これも恋という色眼鏡を通した結果なのか。

 隣に竹村が来たことで、私の体温が少し上がった。私だって竹村に触れたいという思いはある。もっと色んな会話もしたい。私だって年頃の女の子なのだ。

「お! 沙羅、見っけ!!」

 その時だ。蓮が私を見つけ、走り寄ってきたのは。

「蓮……何してるの?」
「沙羅を見つけたから一緒にご飯食べようかと思って」