連にとって、今は高校2年の初夏だ。つまりは蓮が高校でバスケができるのもそんなに長くない。なのに、何故、こんな発言が口から出る? 出すことができる?

「だよね?」
「とーぜん」

 とにかく、バイバイ。私は手を振って、足早に教室を後にした。

 やれやれ、解放された。学校を出て、蓮が追っかけてこないのを確認して、ようやく私は胸を撫で下ろすことができた。