ただでさえ、陽菜に目をつけられているのだ。なので今日くらい解放して欲しい。

 容赦なくカバンを手に、私は席を立った。

「わ!! マジで先帰るつもり?」
「帰るよ」
「だったら僕も部活サボろうかな」
「キャプテンのあんたがサボってどうする?」