その事実が、たまらなく嬉しい。全部夢の中の出来事のような、そんなふわふわと浮いた心地がする。
「これ、は」
「現実だ。・・・正しくはお前と私の存在が、だが」
なにをいっているのかわからない。しかしそれは娘を安心させるには充分だ。
娘が泣き止むまで、獏は朝日が登ってもつき添っていた。
「これ、は」
「現実だ。・・・正しくはお前と私の存在が、だが」
なにをいっているのかわからない。しかしそれは娘を安心させるには充分だ。
娘が泣き止むまで、獏は朝日が登ってもつき添っていた。

