人混みを避けながら俺と詩は白い恋人パーク館内を楽しむ。すると、突然お客さんたちがざわざわと騒ぎ出した。詩もそれにいち早く気づき、「蒼君、あれ見て!」と指さす。
噴水近くにいた俺たち含め皆の視線がからくり時計塔に注がれた。シャボン玉が飛び、音楽が流れ、踊る人形たちに俺も感嘆の声を漏らしていた。詩はもっと喜び、声を上げる。
表現の仕方はよくないが某テーマパークに似ている。でもここは無料で入れるエリアでそういう点でいうと規模は小さいが十分に満足できると思った。
その後、パーク内を十分に満喫した俺たちはお土産も買い帰宅時間に追われるように白い恋人パークを出ることにした。
「美味しかったなぁ。噴水の前で写真撮れたし思い残すことはないって感じかな」
「俺も楽しかった」
「それなら良かった。お金使わせてごめんね。でも本当に思い残すことがないくらいに楽しんだ、ありがとう」
白い恋人パークを出ると詩と最後に有名なスープカレー屋で夕食を食べて電車に乗った。
帰りもそれなりに時間がかかるのは仕方ない。北海道は改めて広いと痛感する。
特急電車の中で詩は直ぐに眠ってしまった。
詩の寝顔を隣で見ながら考えていた。もう直、夏休みが終わる。
俺は学校へ行き、その後少しすれば彼女はいなくなる。
―想いを伝えるべきだろうか。
伝えるとすればそれはいつがいいのだろう。そして伝えてしまえば彼女は何て言うのだろう。
「時間が、止まればいいのに」
ポツリ、呟いたと同時に車内にアナウンスが流れ俺の声はかき消されていた。
噴水近くにいた俺たち含め皆の視線がからくり時計塔に注がれた。シャボン玉が飛び、音楽が流れ、踊る人形たちに俺も感嘆の声を漏らしていた。詩はもっと喜び、声を上げる。
表現の仕方はよくないが某テーマパークに似ている。でもここは無料で入れるエリアでそういう点でいうと規模は小さいが十分に満足できると思った。
その後、パーク内を十分に満喫した俺たちはお土産も買い帰宅時間に追われるように白い恋人パークを出ることにした。
「美味しかったなぁ。噴水の前で写真撮れたし思い残すことはないって感じかな」
「俺も楽しかった」
「それなら良かった。お金使わせてごめんね。でも本当に思い残すことがないくらいに楽しんだ、ありがとう」
白い恋人パークを出ると詩と最後に有名なスープカレー屋で夕食を食べて電車に乗った。
帰りもそれなりに時間がかかるのは仕方ない。北海道は改めて広いと痛感する。
特急電車の中で詩は直ぐに眠ってしまった。
詩の寝顔を隣で見ながら考えていた。もう直、夏休みが終わる。
俺は学校へ行き、その後少しすれば彼女はいなくなる。
―想いを伝えるべきだろうか。
伝えるとすればそれはいつがいいのだろう。そして伝えてしまえば彼女は何て言うのだろう。
「時間が、止まればいいのに」
ポツリ、呟いたと同時に車内にアナウンスが流れ俺の声はかき消されていた。