ある噂が流れていた。
「唯が今回の英語のテスト白紙で出したらしいぞ」
「えっ、本当かよ」
「あぁ、俺チラッと見たんだけど何も書いてないんだよ」
「それ英語か?」
「なんで」
「世界史も何も書いてなかったぜ」と、唯が数科目のテストを白紙で提出したのではないかと盛り上がった。しかも当の唯が欠席していたことも噂に信ぴょう性を与えていた。
牧園ゆかりは近くにいた男子に「それって本当なの?」と聞くと「みんな話してるよ」と返事が返ってきた。昨日の思いつめた唯を思い出す。
『どうしたんだろう、唯』
すると自習のはずなのに、1組に近藤麻里先生がやってきて、「牧園さんちょっと」と、ゆかりが呼ばれた。
ゆかりが近藤先生と一緒に職員室に入ると、そこは重苦しい雰囲気が支配していた。2年生に関わる全教師が揃い、しかも教頭先生と校長先生もいる。『何かが起こっている』とゆかりは直感した。近藤先生から「唯さんについて何か知っていることがあったら教えて」と言われた。他の先生たちが自分をじっと見ている。
「何か知ってることはない?」
「知ってることってなんですか?」何か唯にあったのかもしれない。そう思うとゆかりはドキドキしてきた。
「…」
「もしかして、唯が答案用紙を白紙で出したのって本当のことなんですか?」
「どうして知ってるの?」
「クラスの男子が噂してて。テストの時にちらっと見えたら答案用紙が白紙だったって」
「そう…。そうなの。唯さん今回のテスト、白紙で提出したものもあるの」
「…」
「牧園さんが唯さんと一番仲が良かったようだから、教えて欲しいんだけど、どんな些細なことでもいいの。もしかしてイジメられてたとか?」
「唯が、ですか?」
「えぇ」
「…そんなことはなかったと思います」
近藤先生は「これは誰にも言わないでね。実はね」と言って、そこにいる先生たちを見回すと、校長先生が首を横に振った。近藤先生は言いかけた言葉を飲み込んだ。
「なんですか?」ゆかりは近藤先生が言いかけたことが気になったが「もし、何か思い当たることがあったらすぐに教えてね。ありがとう。行っていいわよ」と話が終わった。
「唯が今回の英語のテスト白紙で出したらしいぞ」
「えっ、本当かよ」
「あぁ、俺チラッと見たんだけど何も書いてないんだよ」
「それ英語か?」
「なんで」
「世界史も何も書いてなかったぜ」と、唯が数科目のテストを白紙で提出したのではないかと盛り上がった。しかも当の唯が欠席していたことも噂に信ぴょう性を与えていた。
牧園ゆかりは近くにいた男子に「それって本当なの?」と聞くと「みんな話してるよ」と返事が返ってきた。昨日の思いつめた唯を思い出す。
『どうしたんだろう、唯』
すると自習のはずなのに、1組に近藤麻里先生がやってきて、「牧園さんちょっと」と、ゆかりが呼ばれた。
ゆかりが近藤先生と一緒に職員室に入ると、そこは重苦しい雰囲気が支配していた。2年生に関わる全教師が揃い、しかも教頭先生と校長先生もいる。『何かが起こっている』とゆかりは直感した。近藤先生から「唯さんについて何か知っていることがあったら教えて」と言われた。他の先生たちが自分をじっと見ている。
「何か知ってることはない?」
「知ってることってなんですか?」何か唯にあったのかもしれない。そう思うとゆかりはドキドキしてきた。
「…」
「もしかして、唯が答案用紙を白紙で出したのって本当のことなんですか?」
「どうして知ってるの?」
「クラスの男子が噂してて。テストの時にちらっと見えたら答案用紙が白紙だったって」
「そう…。そうなの。唯さん今回のテスト、白紙で提出したものもあるの」
「…」
「牧園さんが唯さんと一番仲が良かったようだから、教えて欲しいんだけど、どんな些細なことでもいいの。もしかしてイジメられてたとか?」
「唯が、ですか?」
「えぇ」
「…そんなことはなかったと思います」
近藤先生は「これは誰にも言わないでね。実はね」と言って、そこにいる先生たちを見回すと、校長先生が首を横に振った。近藤先生は言いかけた言葉を飲み込んだ。
「なんですか?」ゆかりは近藤先生が言いかけたことが気になったが「もし、何か思い当たることがあったらすぐに教えてね。ありがとう。行っていいわよ」と話が終わった。

