『オレの顔色が悪いだって、今からオレの話を聞いたら顔色が悪くなるのはお前なんだぞ』そう思う豪介が口を開くより先に久保田が口を開いた。
「やっぱりあれか? 典子か? 典子なんだな?」
「あぁ、そうだよ、典子のことだよ」
「やっぱりそうか」
「驚くなよ!」
「付き合うことにしたのか? そうなんだな?」
「違う」
「それじゃ、振ったのか?」
「違う」
「じゃあなんだよ?」
「お前なんだよ」
「ん!」
「典子が好きなのは俺じゃなくてお前なんだよ」
「冗談言うなよ」
「冗談じゃない」
「そんな冗談は面白くねぇよ」
「だから冗談じゃないんだ」
「俺はね、お前が告白したかどうかを聞きたいんだ」
「だから」
「俺は、お前が典子のおっぱいを触ってしまったんじゃないかと思ってるんだ、くっそう、典子でも羨ましいぜ!」
「違うんだ、聞けよ」
いつになく真剣な表情の豪介の話し方に、久保田も少し真面目に話を聞かなければいけないと思ったようで、顔つきが変わった。
「わかった、わかった、なんだ?」
「金曜日、俺は典子とスーパーの駐車場に行ったんだ、あいつが言っていた通りだよ。その時言われたんだよ典子から。お前のことが好きだと」
「…。なんのことだよ」久保田は困惑顔だ。それはそうだ、いきなりこんなことを言われて面食らってしまうのは当然だ。豪介は金曜日からの出来事を詳しく話した。
久保田の衝撃は凄まじいもので、顔が赤くなったり青くなったり目まぐるしく変わった。それは久保田の心情を表しているようで、女性から好きになられた困惑や、以前典子が写真が欲しいと言っていたのは豪介の写真ではなく自分の写真だったことに対する気づき、あの時典子の顔が赤くなった理由。これから先銀治郎たちに何を言われるかわからない不安。全てがない交ぜになった感情が激流となって渦巻いているといってよかった。
豪介が久保田に確認する。
「このことをみんなに言っていいな?」
久保田は泣きそうな顔になって「待ってくれゴンスケ、それは待ってくれ」と懇願した。
「やっぱりあれか? 典子か? 典子なんだな?」
「あぁ、そうだよ、典子のことだよ」
「やっぱりそうか」
「驚くなよ!」
「付き合うことにしたのか? そうなんだな?」
「違う」
「それじゃ、振ったのか?」
「違う」
「じゃあなんだよ?」
「お前なんだよ」
「ん!」
「典子が好きなのは俺じゃなくてお前なんだよ」
「冗談言うなよ」
「冗談じゃない」
「そんな冗談は面白くねぇよ」
「だから冗談じゃないんだ」
「俺はね、お前が告白したかどうかを聞きたいんだ」
「だから」
「俺は、お前が典子のおっぱいを触ってしまったんじゃないかと思ってるんだ、くっそう、典子でも羨ましいぜ!」
「違うんだ、聞けよ」
いつになく真剣な表情の豪介の話し方に、久保田も少し真面目に話を聞かなければいけないと思ったようで、顔つきが変わった。
「わかった、わかった、なんだ?」
「金曜日、俺は典子とスーパーの駐車場に行ったんだ、あいつが言っていた通りだよ。その時言われたんだよ典子から。お前のことが好きだと」
「…。なんのことだよ」久保田は困惑顔だ。それはそうだ、いきなりこんなことを言われて面食らってしまうのは当然だ。豪介は金曜日からの出来事を詳しく話した。
久保田の衝撃は凄まじいもので、顔が赤くなったり青くなったり目まぐるしく変わった。それは久保田の心情を表しているようで、女性から好きになられた困惑や、以前典子が写真が欲しいと言っていたのは豪介の写真ではなく自分の写真だったことに対する気づき、あの時典子の顔が赤くなった理由。これから先銀治郎たちに何を言われるかわからない不安。全てがない交ぜになった感情が激流となって渦巻いているといってよかった。
豪介が久保田に確認する。
「このことをみんなに言っていいな?」
久保田は泣きそうな顔になって「待ってくれゴンスケ、それは待ってくれ」と懇願した。

