『なんだ? 大原は何をやる気なんだ、律子に手を出すつもりか?』
このままじゃ律子が危ない、どうしたらいい? 起きて警察を呼ぼうか? でもここがどこの公園かもわからない。せめて、ここがどこかわかれば警察を呼ぶことができるのに。自分の意思では周りの目印になるようなものも探せない。自分のこの力の融通のきかなさに腹がたつ。
『クッソー、一体、どうしたらいい、どうしよう、このまま大原と繋がっていた方がいいのか、でも、そんなことしたら僕は何を見てしまうんだ…』
豪介は人一倍正義感が強いわけでもないが自分が見ている目で犯罪が行われることは耐えられない。まるで、自分が犯罪を犯しているかのようだ。
このままでは犯罪の傍観者になってしまう…。いっそ繋がりを切って後は知らんぷりしようか…。と思っていたら、突然後方から大きな声が聞こえた。
「うわっぁ!」という声がしたかと思うと、豪介の見ている景色が「ドゴン」という音とともに吹っ飛んだ。つまり大原の体が吹っ飛んだ。それはまさしく吹っ飛んで、「ドシン!」という音と同時に景色が一回転、二回転した。何が起こっているのかどうなったのか全くわからない。大原が苦しそうに呻いている。豪介には痛みまでわからないので、どんな状態になっているかわからないが、相当苦しそうだし、なかなか立てないでいるようだ。それでも大原が顔を上げると、そこには徳永が立っていた。どうやら、徳永が大原に体当たりをしたようだ。この徳永の体当たりは不利な状況をどうにかして変えようとする会心の一撃になった。
「有田さん、逃げて」
「徳永君、助けてくれたの?」
「だって、有田さんは全然悪くないから」
「でも」
「有田さんは、僕が守るんだ!」
「徳永、てめぇ…」と、大原はちょっと威勢のいい言葉を言おうとしているが、相当こたえているらしく息をするのも苦しそうだ。
「大丈夫、こいつの骨を折るぐらい僕でもできるから。あ、足の骨を折ったら一月の入院。どうせ警察には連絡できないんだ。万引きのことがあるから」と、言いながら威嚇をしているつもりなのかドンドンドンドンと力を込めて足踏みをしている。
「足の骨を折ったら一月の入院。足の骨を折ったら一月の入院…」
『うわぁ、徳永ってちょっとやばい人だ。完全に目がイっちゃってる』
このままじゃ律子が危ない、どうしたらいい? 起きて警察を呼ぼうか? でもここがどこの公園かもわからない。せめて、ここがどこかわかれば警察を呼ぶことができるのに。自分の意思では周りの目印になるようなものも探せない。自分のこの力の融通のきかなさに腹がたつ。
『クッソー、一体、どうしたらいい、どうしよう、このまま大原と繋がっていた方がいいのか、でも、そんなことしたら僕は何を見てしまうんだ…』
豪介は人一倍正義感が強いわけでもないが自分が見ている目で犯罪が行われることは耐えられない。まるで、自分が犯罪を犯しているかのようだ。
このままでは犯罪の傍観者になってしまう…。いっそ繋がりを切って後は知らんぷりしようか…。と思っていたら、突然後方から大きな声が聞こえた。
「うわっぁ!」という声がしたかと思うと、豪介の見ている景色が「ドゴン」という音とともに吹っ飛んだ。つまり大原の体が吹っ飛んだ。それはまさしく吹っ飛んで、「ドシン!」という音と同時に景色が一回転、二回転した。何が起こっているのかどうなったのか全くわからない。大原が苦しそうに呻いている。豪介には痛みまでわからないので、どんな状態になっているかわからないが、相当苦しそうだし、なかなか立てないでいるようだ。それでも大原が顔を上げると、そこには徳永が立っていた。どうやら、徳永が大原に体当たりをしたようだ。この徳永の体当たりは不利な状況をどうにかして変えようとする会心の一撃になった。
「有田さん、逃げて」
「徳永君、助けてくれたの?」
「だって、有田さんは全然悪くないから」
「でも」
「有田さんは、僕が守るんだ!」
「徳永、てめぇ…」と、大原はちょっと威勢のいい言葉を言おうとしているが、相当こたえているらしく息をするのも苦しそうだ。
「大丈夫、こいつの骨を折るぐらい僕でもできるから。あ、足の骨を折ったら一月の入院。どうせ警察には連絡できないんだ。万引きのことがあるから」と、言いながら威嚇をしているつもりなのかドンドンドンドンと力を込めて足踏みをしている。
「足の骨を折ったら一月の入院。足の骨を折ったら一月の入院…」
『うわぁ、徳永ってちょっとやばい人だ。完全に目がイっちゃってる』

