ガタガタガタとみんなが起立する音にびっくりして豪介は目を覚ました。進路説明が終わったようだ。豪介もみんなにあわせて慌てて立ち上がった。豪介が繋がっていた先生は分からずじまいだった。だがその時、紺色に茶色のラインの入ったスーツが豪介たちの横の通路を通り過ぎていった。この後ろ姿には見覚えがある。この先生は…。その人が振り返った。
『三島先生だ!』
自分たちの担任の三島先生だった。豪介は大きな秘密を知ってしまった。三島先生と近藤先生は恋人同士で、しかも【てへぺろ】の仲だ。こんなどうでもいい秘密を知ってしまった。
放課後、豪介は久保田治に声をかけられないようにすぐに教室を出ると自転車置き場近くに隠れた。
豪介は土曜日以降コンビニネコババ事件をどうやって牧園さんに伝えたものかとずっと考えていた。
電話・・番号を知らない。
手紙・・知らない人からのそんな手紙は気持ち悪いだけで信用しないだろう。
だれか友達を介して・・その友達がいない。
先生に話す・・そもそも学校はバイト禁止。
結局いい方法は見つからなかった。
『とにかく行動しよう。行動しなければ始まらない。あとはその時考えればいいや』そう考えて、久保田を振り切って教室を出て、ここに隠れて牧園さんが出てくるのを待っていた。すると久保田がキョロキョロしながら帰って行くのが見えた。きっと自分を探しているのだろう、心の中で悪いと謝る。だが今の自分には久保田よりも大切なことがある。
程なくして牧園さんが数人の女子とともに出てきた。やはり牧園さんはこうやって女子の中にいても光り輝くオーラを放っている。どんなに遠くからでも自分は牧園さんを見つけることができるだろう、そんな自信を深める。
何気無さを装って自転車置き場から出ると10メートルほど離れて牧園さんの後を追った。この時間はたくさんの生徒が帰っているので、自分が牧園さんを尾行しているとは誰も思わないだろう。しかも都合がいいことに、牧園さんも自分も同じ電車通学だった。帰る方向も利用する電車も一緒だ。
四つ目の駅で牧園さんが電車を降りた。豪介もその後に続いて電車を降りる。同じ学校の生徒は数名しかいない。その時が近いことを知る。牧園さんを見失わないように跡をつけていると同じ高校の生徒が一人また一人といなくなり、ついに一人もいなくなった。
『三島先生だ!』
自分たちの担任の三島先生だった。豪介は大きな秘密を知ってしまった。三島先生と近藤先生は恋人同士で、しかも【てへぺろ】の仲だ。こんなどうでもいい秘密を知ってしまった。
放課後、豪介は久保田治に声をかけられないようにすぐに教室を出ると自転車置き場近くに隠れた。
豪介は土曜日以降コンビニネコババ事件をどうやって牧園さんに伝えたものかとずっと考えていた。
電話・・番号を知らない。
手紙・・知らない人からのそんな手紙は気持ち悪いだけで信用しないだろう。
だれか友達を介して・・その友達がいない。
先生に話す・・そもそも学校はバイト禁止。
結局いい方法は見つからなかった。
『とにかく行動しよう。行動しなければ始まらない。あとはその時考えればいいや』そう考えて、久保田を振り切って教室を出て、ここに隠れて牧園さんが出てくるのを待っていた。すると久保田がキョロキョロしながら帰って行くのが見えた。きっと自分を探しているのだろう、心の中で悪いと謝る。だが今の自分には久保田よりも大切なことがある。
程なくして牧園さんが数人の女子とともに出てきた。やはり牧園さんはこうやって女子の中にいても光り輝くオーラを放っている。どんなに遠くからでも自分は牧園さんを見つけることができるだろう、そんな自信を深める。
何気無さを装って自転車置き場から出ると10メートルほど離れて牧園さんの後を追った。この時間はたくさんの生徒が帰っているので、自分が牧園さんを尾行しているとは誰も思わないだろう。しかも都合がいいことに、牧園さんも自分も同じ電車通学だった。帰る方向も利用する電車も一緒だ。
四つ目の駅で牧園さんが電車を降りた。豪介もその後に続いて電車を降りる。同じ学校の生徒は数名しかいない。その時が近いことを知る。牧園さんを見失わないように跡をつけていると同じ高校の生徒が一人また一人といなくなり、ついに一人もいなくなった。

