この後もしばらくはキャッキャキャッキャした雰囲気は収まらず、近藤先生もまんざらではない様子だった。
牧園ゆかりはあんなに心配した今日1日だったが、みんなの反応も良く、楽しい終わりを迎えられそうなことに一安心していた。こういう日は学校帰りも何か楽しい気分を味わいたい。ちょうど前に井上唯が歩いていた。
「見つけた!」と声をかける。井上唯が振り向くと、声をかけたのが牧園ゆかりだとわかり安心した顔になった。
「唯ちゃんアイス食べて帰らない。どう?」
「うん」唯が嬉しそうに返事をした。
二人は駅前のたこ焼き屋さんに入った。ガラス一枚隔てておばちゃんが汗を拭きながらたこ焼きを焼いていて、美味しそうな匂いが漂ってくる。
ゆかりと唯はおばちゃんからソフトクリームを受け取り店の奥のイートインのスペースに行くと、同じ学校の生徒が数名店の中でおしゃべりに興じていた。二人は窓際の白いプラスチックの椅子に座り、ソフトを食べ始める。
「くぅー、美味しい!」ゆかりの可愛い舌が溶けかかったソフトクリームをペロリと掬い、舌に乗った甘さにうめき声をあげた。
「美味しいね」
「うん。牧園さん、その前髪すごく似合ってるよ」
「ほんと、ありがと」
ゆかりと唯はソフトを食べながら他愛ない話で盛り上がった。
ちょうどその時、小林美咲がこのたこ焼き屋に入って来た。美咲はおばちゃんにソフト三つを注文する。店の外では辛島優斗と蔵持銀治郎が待っていて、銀治郎は窓際に同じ高校の女子が二人座っているのを見ていた。
「1年の子が銀治郎に興味あるって言ってたぜ。結構可愛いんだけどさ、今彼氏がいないみたいで、前からお前のこと気に入ってたんだってよ、っておい、聞いてんのかよ?」
「あぁ、悪い。なんだって」
「1年の女子がさ…もういいよ」
「えっ、ごめんごめん」
美咲がソフトを持って戻ってくると、銀治郎が美咲に聞いた。
「なぁ、あの女子って誰だよ?」
美咲は店の中に座っている二人の女子を見た。
「前髪の短いのが牧園ゆかり、隣が学年一の秀才井上唯。二人とも1組」
牧園ゆかりはあんなに心配した今日1日だったが、みんなの反応も良く、楽しい終わりを迎えられそうなことに一安心していた。こういう日は学校帰りも何か楽しい気分を味わいたい。ちょうど前に井上唯が歩いていた。
「見つけた!」と声をかける。井上唯が振り向くと、声をかけたのが牧園ゆかりだとわかり安心した顔になった。
「唯ちゃんアイス食べて帰らない。どう?」
「うん」唯が嬉しそうに返事をした。
二人は駅前のたこ焼き屋さんに入った。ガラス一枚隔てておばちゃんが汗を拭きながらたこ焼きを焼いていて、美味しそうな匂いが漂ってくる。
ゆかりと唯はおばちゃんからソフトクリームを受け取り店の奥のイートインのスペースに行くと、同じ学校の生徒が数名店の中でおしゃべりに興じていた。二人は窓際の白いプラスチックの椅子に座り、ソフトを食べ始める。
「くぅー、美味しい!」ゆかりの可愛い舌が溶けかかったソフトクリームをペロリと掬い、舌に乗った甘さにうめき声をあげた。
「美味しいね」
「うん。牧園さん、その前髪すごく似合ってるよ」
「ほんと、ありがと」
ゆかりと唯はソフトを食べながら他愛ない話で盛り上がった。
ちょうどその時、小林美咲がこのたこ焼き屋に入って来た。美咲はおばちゃんにソフト三つを注文する。店の外では辛島優斗と蔵持銀治郎が待っていて、銀治郎は窓際に同じ高校の女子が二人座っているのを見ていた。
「1年の子が銀治郎に興味あるって言ってたぜ。結構可愛いんだけどさ、今彼氏がいないみたいで、前からお前のこと気に入ってたんだってよ、っておい、聞いてんのかよ?」
「あぁ、悪い。なんだって」
「1年の女子がさ…もういいよ」
「えっ、ごめんごめん」
美咲がソフトを持って戻ってくると、銀治郎が美咲に聞いた。
「なぁ、あの女子って誰だよ?」
美咲は店の中に座っている二人の女子を見た。
「前髪の短いのが牧園ゆかり、隣が学年一の秀才井上唯。二人とも1組」