牧園ゆかりはじっとこのノートを見ていた。豪介は牧園さんがなんと言ってくれるだろうと考えていた。
『「ゴンスケありがとう、すごいじゃない」とか「よくここまで調べたわね」と言われ、
「そりゃ、目を合わせないといけないし、結構大変だったんだよ」と答え、
「やっぱり頼りになる」とか「これだけ調べるの大変だったでしょう」とか言われて、
「いやいや、僕はただ寝ていただけだから」なんて答えて、
「やっぱりゴンスケの能力ってすごい」と言ってくれるかもしれないなぁ、もしかしてその後抱きつかれたらどうしよう…』とドキドキして牧園さんの横顔を見た。
「そう…」
そうだった。これは犯人を探すためのもので、自分の能力を褒めてくれるところではなかった。
「そうだね、手がかりはなかったんだ」
「なかなか難しいわね。ゴンスケ、悪いけど2組の男子にも広げて調べてくれる」とお願いされた。
「喜んで」牧園さんの頼みなら断るわけがない。どうせ僕は寝るだけだ。それでも豪介はこの日の牧園さんに元気がないのが気になった。牧園さんのためにも早く手掛かりを見つけなければいけない。
豪介とゆかりは図書室を出た。帰る方向は同じなのだからとゆかりは豪介に一緒に帰ろうと誘った。豪介に断る理由はない。二人で並んで駅へと向かう。豪介はあの時の典子を除いて女子と帰ることは初めてで、それが憧れの牧園さんで緊張が極限に達した。ほんの30センチ隣に牧園さんがいて、手を出せば触れてしまいそうだった。豪介は一人で顔が赤くなり、思わず考えていることが言葉になった。
「一緒に帰ってたら噂になっちゃうかもね」
「唯ちゃん…ベッドに寝てた」
「そう」牧園さんは心ここに在らずで豪介の言葉は全く耳に入っていないようだった。豪介は一人で照れていたことに恥ずかしくなる。
「…お母さんから聞いたんだけど、学校変わるかもしれないって」
「…そう」
『「ゴンスケありがとう、すごいじゃない」とか「よくここまで調べたわね」と言われ、
「そりゃ、目を合わせないといけないし、結構大変だったんだよ」と答え、
「やっぱり頼りになる」とか「これだけ調べるの大変だったでしょう」とか言われて、
「いやいや、僕はただ寝ていただけだから」なんて答えて、
「やっぱりゴンスケの能力ってすごい」と言ってくれるかもしれないなぁ、もしかしてその後抱きつかれたらどうしよう…』とドキドキして牧園さんの横顔を見た。
「そう…」
そうだった。これは犯人を探すためのもので、自分の能力を褒めてくれるところではなかった。
「そうだね、手がかりはなかったんだ」
「なかなか難しいわね。ゴンスケ、悪いけど2組の男子にも広げて調べてくれる」とお願いされた。
「喜んで」牧園さんの頼みなら断るわけがない。どうせ僕は寝るだけだ。それでも豪介はこの日の牧園さんに元気がないのが気になった。牧園さんのためにも早く手掛かりを見つけなければいけない。
豪介とゆかりは図書室を出た。帰る方向は同じなのだからとゆかりは豪介に一緒に帰ろうと誘った。豪介に断る理由はない。二人で並んで駅へと向かう。豪介はあの時の典子を除いて女子と帰ることは初めてで、それが憧れの牧園さんで緊張が極限に達した。ほんの30センチ隣に牧園さんがいて、手を出せば触れてしまいそうだった。豪介は一人で顔が赤くなり、思わず考えていることが言葉になった。
「一緒に帰ってたら噂になっちゃうかもね」
「唯ちゃん…ベッドに寝てた」
「そう」牧園さんは心ここに在らずで豪介の言葉は全く耳に入っていないようだった。豪介は一人で照れていたことに恥ずかしくなる。
「…お母さんから聞いたんだけど、学校変わるかもしれないって」
「…そう」

