僕は犬のウンコだけど、特殊能力を持っている

『ビンゴだ!』
 それを聞いた美咲は顔を曇らせた。
「呆れた、あれ銀治郎くんだったの」
「お前やりすぎなんだよ」と言うと、銀治郎は悪びれた様子もなく「悪戯だよ悪戯」と、答えた。
「普通ここまでデスるかよ」
「オレだって随分傷ついたんだぜ」
「嘘つけ?」
「嘘だけど」
「どうしたんだよ美咲?」
「あんまり気持ちのいいものじゃないから」
「おいおい、だってあいつがオレのことフったんだよ」
「もう、やめときなよこういうことするの」
「まぁ、今回はちょっとやりすぎだな」と優斗も美咲に賛同する。
「わかったよ、もうしねぇよ」と銀治郎は美咲に約束した。
『ここまで聞けば十分だ、お前ら、見てろ! このクソバカ野郎!』

 豪介は目を開けた。
「行こう!」豪介は牧園さんを促した。
「わかったの?」
 豪介は広げた勉強道具を次から次へとカバンに詰め込みながら「うん。牧園さんの合成ヌードをばらまいたって確かに銀治郎が言ったんだ」と言うと、図書室を足早に後にした。慌てたように牧園さんが追いかけてくる。早く行かないと三人が教室から出てしまいそうで、もどかしい。
 二人が3組の前にやってくると、牧園ゆかりは勢い良く扉を開けた。
 ガラガラガラ…。
 そのままの勢いでゆかりは銀治郎のところへ急ぐ。銀治郎たちが扉の音を聞いて顔を振り向けた、その無防備な瞬間をゆかりは捕らえた。
「変態!」と叫ぶが早いか躊躇なく銀治郎に平手打ちを入れた。
 バシッ!
『でました、牧園さんの変態平手打ち!』
「あんただったのね、私の裸の画像を流したのは!」
 三人はあまりにも突然のことだったのであっけにとられていた。
「な、なんだよ、オレじゃねぇよ」不意をつかれた銀治郎にいつもの余裕はない。
「とぼけないで。美咲さんこいつなんでしょ?」
「な、なんで私に聞くのよ?」
「なんか証拠があって言ってんのかよ?」
「ゴンスケ!」牧園さんが自分を呼ぶ。
『今までの僕はお前たちに一歩引いていたけど、今日は絶対に引かないからな』と心に誓って、牧園さんよりも一歩前に出た。そして。
「優斗君が「だからこいつ、悪いんだぜ、牧園ゆかりの合成ヌードをばらまいてやんの」って言ったんだ」
 それを聞いた三人は明らかに動揺した。
『このまま一気に畳み掛けてやる』そう思い豪介は続けた。
「いいか、よく聞け、