メアリーは靴を脱ぎ、上履きに履き替え階段を登っていく、徳乃真のさっきの言葉が少し気になった。そういえば前の学校でもそんなことがあった。
何人かの男子生徒が自分の体操服の匂いを回し嗅ぎしていた。その男子生徒はうっとりとした顔で、体操服に顔を埋めていた。偶然その光景を見たメアリーはその後体操服に軽くフレグランスをふることにした。『体操服の匂いを嗅ぐのは構わない、でも匂いを嗅ぐのなら美しい匂いしか嗅がせない』
メアリーは階段を登りながらロッカーの体操服にはきちんとフレグランスをふっていることを思い出し、安心して教室に向かう。廊下の先に自分の教室が見えてきた。メアリーは虫の知らせなのか、なんとなく足音を立てずに近づいた。
教室のドアが開いている。
そっーと近づき、中を覗く。
教室の真ん中が黒い。誰かいる。そこはちょうどメアリーの机の場所だった。
そこに黒い物体がしゃがみこんでいた。
メアリーが目を凝らしてよぉく見る。
黒い物体が自分の椅子の座面に鼻をつけ、匂いを嗅いでいた。
「スッーハッースッーハッー・・・」息遣いが聞こえてきた。
『今度は椅子かぁ』そう思ったメアリーは自分の存在を扉をノックして知らせた。
「コンコン」
椅子の匂いを嗅いでいた男はビクッとして立ち上がると、そのまま振り向かずに一目散に反対側のドアから逃げていった。
メアリーが校門のところに戻ってくると徳乃真が女子に囲まれて待っていた。
「先に帰ったのかと思った」
「なんかさぁ、オレたち二人を見たいんだって」
徳乃真がそういうと頬を赤らめた女子たちがますます顔を赤くして自分たちを見た。徳乃真もこういうちやほやのされ方は今までなかったようで満足そうにしている。
「行きましょう」
「それじゃまたね」徳乃真が周りの女子に声をかけ、歩き始める。「誰か体操服を抱きかかえてなかった?」
「それがね、椅子の匂い嗅いでる変態がいた」メアリーがそう言うと、徳乃真は歩みを止めた。
「マジ?」
「えぇ」
「誰?」
「知らない」
「顔見た?」
「すぐに逃げたのよ」
「うちのクラス?」
「どうかな?」
「お前の椅子って知ってるんならそれは多分うちのクラスだな」
「そうかもね」
「いいの?」
「そうね、これからは椅子にもフレグランスをふっとくわ」
それを聞いて徳乃真はニヤニヤした。「メアリー、お前最高だよ」
何人かの男子生徒が自分の体操服の匂いを回し嗅ぎしていた。その男子生徒はうっとりとした顔で、体操服に顔を埋めていた。偶然その光景を見たメアリーはその後体操服に軽くフレグランスをふることにした。『体操服の匂いを嗅ぐのは構わない、でも匂いを嗅ぐのなら美しい匂いしか嗅がせない』
メアリーは階段を登りながらロッカーの体操服にはきちんとフレグランスをふっていることを思い出し、安心して教室に向かう。廊下の先に自分の教室が見えてきた。メアリーは虫の知らせなのか、なんとなく足音を立てずに近づいた。
教室のドアが開いている。
そっーと近づき、中を覗く。
教室の真ん中が黒い。誰かいる。そこはちょうどメアリーの机の場所だった。
そこに黒い物体がしゃがみこんでいた。
メアリーが目を凝らしてよぉく見る。
黒い物体が自分の椅子の座面に鼻をつけ、匂いを嗅いでいた。
「スッーハッースッーハッー・・・」息遣いが聞こえてきた。
『今度は椅子かぁ』そう思ったメアリーは自分の存在を扉をノックして知らせた。
「コンコン」
椅子の匂いを嗅いでいた男はビクッとして立ち上がると、そのまま振り向かずに一目散に反対側のドアから逃げていった。
メアリーが校門のところに戻ってくると徳乃真が女子に囲まれて待っていた。
「先に帰ったのかと思った」
「なんかさぁ、オレたち二人を見たいんだって」
徳乃真がそういうと頬を赤らめた女子たちがますます顔を赤くして自分たちを見た。徳乃真もこういうちやほやのされ方は今までなかったようで満足そうにしている。
「行きましょう」
「それじゃまたね」徳乃真が周りの女子に声をかけ、歩き始める。「誰か体操服を抱きかかえてなかった?」
「それがね、椅子の匂い嗅いでる変態がいた」メアリーがそう言うと、徳乃真は歩みを止めた。
「マジ?」
「えぇ」
「誰?」
「知らない」
「顔見た?」
「すぐに逃げたのよ」
「うちのクラス?」
「どうかな?」
「お前の椅子って知ってるんならそれは多分うちのクラスだな」
「そうかもね」
「いいの?」
「そうね、これからは椅子にもフレグランスをふっとくわ」
それを聞いて徳乃真はニヤニヤした。「メアリー、お前最高だよ」

