メッセージを送られるのが迷惑だと言わんばかりの言葉が並ぶ。一縷の望みもなくなった。心の中の萌美が遠くに去ってしまう。萌美の笑顔を思い出すと忠彦の顔が出てくる。今まで友達だと思っていた優しい顔が今は憎らしくて憎らしくて仕方がない。萌美の笑顔が今はあの憎らしい忠彦に向いているのかと思うと我慢ができない。せめて別のことを考えようとするのだが、そう考えながらまた二人のことを考え、忠彦を思い出し、忠彦を思い出すと体が反応してしまい、頭に血が上り、胸の奥底がムカムカする。どうにも抑えることができない。苦しくて苦しくて仕方がない。部屋の明かりまでも誠寿を苦しめる。電気を消して、暗闇の中で必死に耐える。完璧にフラれたことを冷静な自分が受け止めている。だが、もう一人の自分は感情の熱い塊となって心の中で暴れて涙となって流れ出てくる。悶々とした精神状態でいることに耐えきれず誠寿は英治にメッセージを送った。
『寝た?』
『まだ』と返ってきた。
『お前だから言うんだけど、忠彦が萌美と付き合うって言うんだ』
『知ってる、忠彦から相談されたから』
『知ってたの?』
『あぁ。でも誠寿は友達だからそれはまずいだろうってアドバイスしたんだ』
『それじゃ?』
『あぁ、忠彦はそれを無視した』
『あいつひどいよ』
『あぁ、ひどい』
『俺あいつに相談してたんだ、萌美とのこと、別れたけどもう一度よりを戻したいって、相談してたんだ。それなのに』
『あいつは友達がいのないやつだよ』
『俺、萌美が付き合うんだったら英治の方が良かったよ。そしたらもっと諦めがついたのに』
『そうなの?』
『だって、英治は頭がいいだろう、忠彦って』
『あぁ、わかる。あいつミスター普通だもんな』
『なんだって忠彦なんだよ?』
『誠寿ってさぁ、萌美とチューってした?』
『なんで?』
『いや、なんでもないんだけどさぁ』
『忠彦したって?』
『あぁ、うん』
『マジ?』
『あいつ自慢してたよ』
『俺、あいつ許せないよ』
『わかるよ、その気持ち』
『絶対に許せない』
『でも、友達だから』
『あんなやつもう友達じゃないよ』
『いいよなぁ、英治は』
『何が?』
『頭がいいだろう。これから先高校卒業したら最後には頭のいい奴が勝つんだよ』
『そうか?』
『寝た?』
『まだ』と返ってきた。
『お前だから言うんだけど、忠彦が萌美と付き合うって言うんだ』
『知ってる、忠彦から相談されたから』
『知ってたの?』
『あぁ。でも誠寿は友達だからそれはまずいだろうってアドバイスしたんだ』
『それじゃ?』
『あぁ、忠彦はそれを無視した』
『あいつひどいよ』
『あぁ、ひどい』
『俺あいつに相談してたんだ、萌美とのこと、別れたけどもう一度よりを戻したいって、相談してたんだ。それなのに』
『あいつは友達がいのないやつだよ』
『俺、萌美が付き合うんだったら英治の方が良かったよ。そしたらもっと諦めがついたのに』
『そうなの?』
『だって、英治は頭がいいだろう、忠彦って』
『あぁ、わかる。あいつミスター普通だもんな』
『なんだって忠彦なんだよ?』
『誠寿ってさぁ、萌美とチューってした?』
『なんで?』
『いや、なんでもないんだけどさぁ』
『忠彦したって?』
『あぁ、うん』
『マジ?』
『あいつ自慢してたよ』
『俺、あいつ許せないよ』
『わかるよ、その気持ち』
『絶対に許せない』
『でも、友達だから』
『あんなやつもう友達じゃないよ』
『いいよなぁ、英治は』
『何が?』
『頭がいいだろう。これから先高校卒業したら最後には頭のいい奴が勝つんだよ』
『そうか?』

