「何を?」と事情がわからない陽介が前を歩く女子生徒のスカートが翻らないことに飽きて話に入ってきた。
忠彦が、「実は・・・」と言い出して、萌美と付き合うために誠寿に話をしたことを伝えた。
「えぇ、マジかよ」陽介が羨ましそうな顔で忠彦を見る。
「・・・うん」忠彦が遠慮がちにうなずく。
「それで誠寿は納得したのか?」英治が聞く。
「うん、まぁ、一応ね」
「許してくれたのか?」
「別にって。俺もう別れてるから別にって」
「そうか」
「うん。ちゃんと話せてよかったよ。英治のおかげだよ」
英治はこれで忠彦が正式に萌美と付き合い始めるのだと思うと面白くなかった。だがそれはおくびにも出さない。その代わり陽介が反応した。
「チェッ、いいよな忠彦は。あぁあオレも彼女が欲しいなぁ」陽介は忠彦が誠寿と話をしたことについては何も関心を示さなかったが、萌美と付き合い始めたことには大いに興味を持ったようだった。「なぁ、萌美ちゃんにさぁ、彼女を紹介してって頼んでよ。誰でもいいからさ」
「えっ!」
「俺、顔は気にしないよ。理想だって高くないし。ちょっと見せてくれたらそれだけでいいんだよ。そんな彼女紹介してくれないかなぁ?」
「そんなの無理だよ」
「そう言わずに、頼むだけ頼んでくれよ」
「ちょっと見せてくれたらいいってそんなやついるかよ」と英治が陽介のバカさ加減に呆れる。
「でもさ、徳乃真だったらそんな感じだろ」
確かにそうだ、陽介のいうことにも一理あると英治も思う。徳乃真ならなんでも許される。でも、徳乃真じゃない自分たちでは許されない・・・。
「徳乃真、メアリーとキスしたって言ってたなぁ」陽介は着替えの時のことを思い出して羨ましそうに呟いた。「キスってどんな感じなんだろうなぁ。舌絡ませるって、そんなことしたらチンコビンビンになっちゃうよな。忠彦はまだだろう?」陽介はまだしたことのないキスに思いを馳せ、忠彦に聞いた。
「・・・」忠彦は黙ってしまった。
「えっ?」英治が反応した。
「いや・・・」忠彦が慌てたように小さく否定する。
「何、忠彦したの?」陽介も身を乗り出して聞く。
「・・・ちょっと」
「・・・したの?」英治は恐る恐る聞く。
「徳乃真が言ってるようなものじゃないんだ」
そう言うと忠彦は右手と左手でカニのハサミを作り、そのハサミを唇に見立てて軽く合わせてすぐ離した。
「こんな感じかな」
忠彦が、「実は・・・」と言い出して、萌美と付き合うために誠寿に話をしたことを伝えた。
「えぇ、マジかよ」陽介が羨ましそうな顔で忠彦を見る。
「・・・うん」忠彦が遠慮がちにうなずく。
「それで誠寿は納得したのか?」英治が聞く。
「うん、まぁ、一応ね」
「許してくれたのか?」
「別にって。俺もう別れてるから別にって」
「そうか」
「うん。ちゃんと話せてよかったよ。英治のおかげだよ」
英治はこれで忠彦が正式に萌美と付き合い始めるのだと思うと面白くなかった。だがそれはおくびにも出さない。その代わり陽介が反応した。
「チェッ、いいよな忠彦は。あぁあオレも彼女が欲しいなぁ」陽介は忠彦が誠寿と話をしたことについては何も関心を示さなかったが、萌美と付き合い始めたことには大いに興味を持ったようだった。「なぁ、萌美ちゃんにさぁ、彼女を紹介してって頼んでよ。誰でもいいからさ」
「えっ!」
「俺、顔は気にしないよ。理想だって高くないし。ちょっと見せてくれたらそれだけでいいんだよ。そんな彼女紹介してくれないかなぁ?」
「そんなの無理だよ」
「そう言わずに、頼むだけ頼んでくれよ」
「ちょっと見せてくれたらいいってそんなやついるかよ」と英治が陽介のバカさ加減に呆れる。
「でもさ、徳乃真だったらそんな感じだろ」
確かにそうだ、陽介のいうことにも一理あると英治も思う。徳乃真ならなんでも許される。でも、徳乃真じゃない自分たちでは許されない・・・。
「徳乃真、メアリーとキスしたって言ってたなぁ」陽介は着替えの時のことを思い出して羨ましそうに呟いた。「キスってどんな感じなんだろうなぁ。舌絡ませるって、そんなことしたらチンコビンビンになっちゃうよな。忠彦はまだだろう?」陽介はまだしたことのないキスに思いを馳せ、忠彦に聞いた。
「・・・」忠彦は黙ってしまった。
「えっ?」英治が反応した。
「いや・・・」忠彦が慌てたように小さく否定する。
「何、忠彦したの?」陽介も身を乗り出して聞く。
「・・・ちょっと」
「・・・したの?」英治は恐る恐る聞く。
「徳乃真が言ってるようなものじゃないんだ」
そう言うと忠彦は右手と左手でカニのハサミを作り、そのハサミを唇に見立てて軽く合わせてすぐ離した。
「こんな感じかな」

