昨日たてておいた黄色い鳥は今朝にはもう引き抜かれ、カプセルにはきちんと2000円が入っていた。情報がきちんと伝わったことに満足する。するとまたゆかりのことが気になった。
幽霊を呼び寄せる女。
もしかしたら僕はゆかりさんと友達になれるのではないか・・・と思っていた。
啓は今までずいぶん傷ついてきた。仲良くなったと思った友達もオナラを嗅いだときに自分に対する気持ちを知ってしまうからだ。
『こいつはバカなやつだ』
『きっとこいつは俺のこと友達だと思ってるんだろうけど、俺別にお前とは友達じゃないからな』
さらに辛いのは、友達のお母さんだった。『この子と友達なの・・・』とあからさまに残念そうな心を隠し持っていた。僕では付き合って欲しいと思える友達にはなれないらしい・・・。
知らなかったら友達のままでいられたのに、知ってしまうとどうしても今までのように付き合うことができない。そして、いつの間にか一人でいることが楽になり、誰とも友達にはならなくなった。それもこれも、自分のこの特殊な能力のせいだった。『こんな能力なんてなくて良かったのに・・・』
それが今、初めて悩みを分かち合える人と出会えたかもしれない。オナラで本心を知ることができることと幽霊と友達というのは能力にかなりの差はあるけど、どちらも普通の人ではない。どちらも普通の人から嫌われる。嫌われるもの同士仲良くなれるはずだ。しかも、かわいい・・・。啓はゆかりが話しかけてくれるのをずっと待っていた。
一方のゆかりはそんな啓の気持ちなど知る良しもなく、啓の視線を感じて気味悪がっていた。
『やだ、また見てる・・・。絶対に視線は合わせない』
忠彦は朝から緊張して自分の席に座っていた。
『今日こそ昼休みなったら誠寿に打ち明ける』
幽霊を呼び寄せる女。
もしかしたら僕はゆかりさんと友達になれるのではないか・・・と思っていた。
啓は今までずいぶん傷ついてきた。仲良くなったと思った友達もオナラを嗅いだときに自分に対する気持ちを知ってしまうからだ。
『こいつはバカなやつだ』
『きっとこいつは俺のこと友達だと思ってるんだろうけど、俺別にお前とは友達じゃないからな』
さらに辛いのは、友達のお母さんだった。『この子と友達なの・・・』とあからさまに残念そうな心を隠し持っていた。僕では付き合って欲しいと思える友達にはなれないらしい・・・。
知らなかったら友達のままでいられたのに、知ってしまうとどうしても今までのように付き合うことができない。そして、いつの間にか一人でいることが楽になり、誰とも友達にはならなくなった。それもこれも、自分のこの特殊な能力のせいだった。『こんな能力なんてなくて良かったのに・・・』
それが今、初めて悩みを分かち合える人と出会えたかもしれない。オナラで本心を知ることができることと幽霊と友達というのは能力にかなりの差はあるけど、どちらも普通の人ではない。どちらも普通の人から嫌われる。嫌われるもの同士仲良くなれるはずだ。しかも、かわいい・・・。啓はゆかりが話しかけてくれるのをずっと待っていた。
一方のゆかりはそんな啓の気持ちなど知る良しもなく、啓の視線を感じて気味悪がっていた。
『やだ、また見てる・・・。絶対に視線は合わせない』
忠彦は朝から緊張して自分の席に座っていた。
『今日こそ昼休みなったら誠寿に打ち明ける』

