陽介は自分勝手に一軒家に住んでいるとばかり思っていた。自分のような市営住宅には住んでいないだろうと思っていたが、まさか高層マンションだとは考えてもいなかった。
「あ、あぁ、あっ・・・」
陽介の心が乱れていく。
忠彦は家に入る前に唇を舌で舐め、ハンカチでゴシゴシと拭いて家に入った。
「忠彦、おかえり」と母親の声がする。リビングのところで足を止めて母親の顔を見ずに「ちょっと熱っぽいから今日はご飯いらない。後でおにぎり持ってきて」と言葉を投げて部屋に急いだ。母親にキスのことはバレないだろうが、なんだか母親の目を見るのが気まずかった。部屋に入り椅子に座って深呼吸をすると、キスの感触と腕に当たったおっぱいの感触を思い出す。その感触に浸っていたいのだが、浸るためには誠寿の問題も片付けなければいけない。せめていいアイデアが思いつくまでは気持ちが焦って浸るに浸れにない。
『誠寿に話さないといけないけど、どうやって話をしたらいい? いつ話をしたらいい? どんな話の切り出し方をしたらいい? 話さずに切り抜ける方法はあるのか?・・・』考えても考えてもいい考えが浮かばない。
忠彦は頭がこんがらがってきて一旦整理して考えてみようとノートに状況を書いてみることにした。まず最初に「僕は萌美ちゃんが好きだ」と書いた。次に「両想い」と書いて体がカッと熱くなった。文字に書いたり、想像しただけで体が反応する。呼吸を整えて、その他のキーワードを書いていく。
「誠寿と萌美ちゃんは別れている」
「誠寿はまだ萌美ちゃんのことが好きだ」
「僕と誠寿は友達だ」
「誠寿からは助けになってくれと言われている」
「僕が誠寿に、萌美ちゃんが好きだ、付き合い始めた。と言えば、誠寿は怒る」
「僕が誠寿に黙って萌美ちゃんと付き合う。誠寿は知らないまま。いつか誠寿にバレる。誠寿は怒る」と書いた。ここまで書いて誠寿は怒るに赤線を引いた。
『結局誠寿は怒るのかぁ』
忠彦はいつか必ず誠寿が怒ると結論づけた。ということは問題を先延ばしにせずに、早いとこ誠寿に伝えたほうがいいということになる。
『いや、ちょっと待て』
自分の心がつぶやき、もう一つの可能性を書いてみた。
「あ、あぁ、あっ・・・」
陽介の心が乱れていく。
忠彦は家に入る前に唇を舌で舐め、ハンカチでゴシゴシと拭いて家に入った。
「忠彦、おかえり」と母親の声がする。リビングのところで足を止めて母親の顔を見ずに「ちょっと熱っぽいから今日はご飯いらない。後でおにぎり持ってきて」と言葉を投げて部屋に急いだ。母親にキスのことはバレないだろうが、なんだか母親の目を見るのが気まずかった。部屋に入り椅子に座って深呼吸をすると、キスの感触と腕に当たったおっぱいの感触を思い出す。その感触に浸っていたいのだが、浸るためには誠寿の問題も片付けなければいけない。せめていいアイデアが思いつくまでは気持ちが焦って浸るに浸れにない。
『誠寿に話さないといけないけど、どうやって話をしたらいい? いつ話をしたらいい? どんな話の切り出し方をしたらいい? 話さずに切り抜ける方法はあるのか?・・・』考えても考えてもいい考えが浮かばない。
忠彦は頭がこんがらがってきて一旦整理して考えてみようとノートに状況を書いてみることにした。まず最初に「僕は萌美ちゃんが好きだ」と書いた。次に「両想い」と書いて体がカッと熱くなった。文字に書いたり、想像しただけで体が反応する。呼吸を整えて、その他のキーワードを書いていく。
「誠寿と萌美ちゃんは別れている」
「誠寿はまだ萌美ちゃんのことが好きだ」
「僕と誠寿は友達だ」
「誠寿からは助けになってくれと言われている」
「僕が誠寿に、萌美ちゃんが好きだ、付き合い始めた。と言えば、誠寿は怒る」
「僕が誠寿に黙って萌美ちゃんと付き合う。誠寿は知らないまま。いつか誠寿にバレる。誠寿は怒る」と書いた。ここまで書いて誠寿は怒るに赤線を引いた。
『結局誠寿は怒るのかぁ』
忠彦はいつか必ず誠寿が怒ると結論づけた。ということは問題を先延ばしにせずに、早いとこ誠寿に伝えたほうがいいということになる。
『いや、ちょっと待て』
自分の心がつぶやき、もう一つの可能性を書いてみた。

