「そ、なんだ」
 この年で、そんな酷い目に……。
「じゃあ、なんで此処一人なの?」
「うーん、母さんが勝手に決めちゃったんだよね」
「そうなんだ」
「星羅、学校は?」
「え?……あ」
 しまった。夢中で忘れてた。
「あっ、休んだ!」
「そう?」
 訝しげな表情をし、また笑顔になった。それはもう、満面の笑みで。
「はい、行きますよー」
「……はあい」
「星羅、強くなれ!」

先生にこっ酷く怒られたけれど、もうなんでもよかった。

頭の上の数字は、やはり見えなかった。

 *

 どうすればこの想いが死んじゃう前にしょうくんに届くんだろう。不意にそう思った。
 あ!
 わたしはあることを思いつき、すぐに行動に移した。

 それを創るには、一ヶ月程かかった。たったの数行を書くことが、きつかったから。