確かに、契った時アオの記憶を見たが、アオの両親に関しての記憶は全くもって見れなかった。
本来なら記憶全て見れるはずなのに、見れないのは不思議だった。
しかし、両親についてはアオにとっては何かタブーだったのかもしれない。
だとすれば、意識的にシャットアウトしてるのであろう。

「ごめんなさいね、あの子どうやらまだ両親の事あなたに話してなかったのね」
「いえ、謝るほどでは…誰しも話したくない事もありますし」
「そうね、でもあの子はあの性格だから多分死ぬまで両親の事は話さないかもしれないわ」
「もし、差し支えがなければ聞いてもいいですか?」
「いいわ、あの子の代わりになっちゃうけど」

ヒフミはゆっくりとアオの両親について話してくれた。

ヒフミはアオの母親の妹で、姉妹一緒にアオのように海洋生物の学者をしていた。
そんなある日だった、アオの母親である深海ホタルが1人の男…アオの父親リヴァと言うオスと恋人になり結婚した。
2人は凄く仲がよく、ヒフミも結婚生活の幸せを願うくらいの良さだったらしい。
そして、25年前にアオが産まれた…。
3人は幸せに暮らしていたアオが4歳になるまでは。
アオの家族は海が好きでよく泳いでいたらしい。
しかし、そんなある日…アオが波に攫われてアオを助ける為にリヴァが犠牲になった。

「姉さん家族が泳いでいた場所は、本来波がさらうような深い場所じゃなかった…。場所も場所だから義兄さんの死体が見つかってるはずなのに見つからなかった。多分姉さんが真実を知っていたかもしれない…その姉さんも、アオが10歳の時にガンで亡くなったから、今じゃ闇の中」
「…………」
「まだ子どもだったアオにはかなり精神的にきてたのはひと目でわかった。親代わりとして育てていた私からしても耐えきれないと思ったもの…今のように明るいアオになるまで数年はかかってる」

ヒフミがそこまで言うなら、アオはかなりキツかったんだろう…。
大切な両親を失う悲しみや苦しみは俺も痛い程分かる…俺もアオにはまだ言えない過去があるから。

「あ、そうだわ…アナタにこれと…これをアオに渡して欲しい」

ヒフミから小さな小箱と少し大きめな包みを渡された。

「義兄さんから、亡くなる前に渡されたの。俺みたいに高身長で瞳が黄緑っぽい男がアオの恋人って言ってきたら、アオとそいつに渡しといてくれと」
「…中身確認しても?」
「いいわ」

ヒフミの言葉に疑問を持ちながらゆっくりと箱を開ける。

「!?!?!?」

箱に入っていたのは陸にはあってはならない物だった。
それは、古代種族のカメロケラスの殻とメガロドンの歯で作られた短刀だ。
短刀の柄と鍔はカメロケラスの殻で刃の部分はメガロドンの歯だ。
魔海人(まかいじん)でも荒々しく最強とも言われた種族2人倒し、この短刀を作れるのは1人しかいなく、さらに俺が1番知っている人物。
名前を変えていたから気づかなかったが……

リヴィアタン・クレイ

天海古代哺乳類族の中で最も最強と言われた男…元7天の1人であり…俺の師匠だった。
25年前に師匠が7天から除外され、俺が入った…。
その時は除外された理由は聞かされてはいなかったが…まさか…禁忌を犯してたのか…。

「大丈夫?」
「あ、いえ大丈夫です。これ、アオに渡しにいってもいいですか?」
「いいわよ、それに朝からバタバタしてたでしょ?少し休むといいわ…それにあの子、部屋にいると思うし」
「ありがとうございます」

俺は包みを抱え、アオの部屋にいくと部屋にはヒフミが言った通りアオが居た。
アオは窓際に座り、海を眺めていた。
その姿といい横顔が切ない表情で、あの明るいアオの様子ではない。

「セラ…」
「大丈夫か?」
「おばさんから父さんと母さんの事聞いた?」
「まぁな」
「ごめん、黙っていて…隠すつもりはなかった」
「別に謝ることではない、誰しも話したくないことはあるし、それに昨夜知り合ったばかりだ。気にするな」

俺はアオの隣にゆっくりと座ると、アオは窓際から降りて俺の隣に座る。
やはり、両親を思い出して寂しいからか何も言わず密着しもたれかかってる。

「寂しいのか?」
「寂しくはないと言えば嘘になる…」
「……」
「父さんや母さんの形見がまだあれば、多少は違ったかもしれない」
「そうかもしれないが…これ、お前の父親からだ…」
「え?父さんが?」

アオに先程の包みを渡す。
アオは受けっとて、ゆっくりと包みを開けた。
中には、黒に近い色がベースに青色がポイント的に入っている護服(ごふく)が入っていた。

「綺麗…」
「それは護服だ…俺が着ているのと同じで、着用者の身体を護るのと能力を引き出しやすくする力がある」
「なんで知っているの?てか、父さんが何故これを?」
「それは…お前の父さんは……天海人だからだ」
「!?!?」
「護服を作れるのはオーシャンの人間でしか作れない」
「え?ちょっとまって、なに?私は人間と天海人のハーフ??」
「そうなる」
「え?え?…意味がわからん…え?」
「お前が混乱してもおかしくはない…なぜならお前の両親はこの事を周りには言わずに秘密にしていたからな」
「じゃ、なんでセラは知っているの?」

俺は先程の短刀をアオに見せた。

「お前の父親から渡された短刀…この短刀と護服に高度な護り魔法が組み込まれてる。それを成せる人物は俺の師匠しかいない…それに多分この短刀はお前を護る為の短刀かもしれない」

短刀を鞘にしまいアオに渡す。

「え?私の父さんはセラの師匠?」
「あぁ…それにだ、もしかしたらアオ、お前の父親は生きてるかもしれない」
「!?!?」

俺の言葉でびっくりするのも無理がない。
なんせ、死んだはずの父親が生きている可能性があると言われればな…。

「だけど師匠の情報が少ないから探すのは大変だが…方法はある」
「方法?」

師匠が犯した禁忌。オーシャンバトル以外で陸の人間と契り子を作り…自身の力を与える。
本来なら、人間と契りを交わせるのはオーシャンバトルの時のみ、それ以外で契りを交わすことは神の意志…均衡を保つことに反することになってる。
そして、オーシャンバトルで契った番は神から許されない限り陸に戻れはしないし、もちろん子を作ったとしてもだ。
それを犯した師匠は、処刑に値する罪。
だけど、師匠の力は凄まじく国1つ護れる力がある為、そう簡単には処刑はしないだろう。
ならば、アオの中にある師匠の力を覚醒させ師匠の力を感じやすくさえすれば磁石のように引かれ合い、師匠の居場所がわかるはずだ。

「お前の中には、師匠の力がある…」
「力…」
「それを覚醒させ、磁石のように引かれ合わせば見つける事が出来るはずだ」
「だけど、なんで私にそんな力を?」
「……親として、子を護りたい想いで力を渡したんだろう…天海軍からお前が狙われない為に…。それに、もしかしたら師匠はお前と俺が番になるのを知っていたかもしれない…」
「そこまで…」
「まぁ、師匠クラスになると簡単な予知は出来るようになるからな」
「……そっか…」
「それにだ、お前が天海人と陸の人間のハーフとしてオーシャンバトルに参加するなら、師匠に会った方がいい、なんせあの人は戦いには指数に入るくらいの強さはある」
「そうなんだ…」
「だから……」

俺は上着を脱ぎ、魔法を解いて元の姿になった。

「え?ちょ、セラ?なんで服を脱いでる!?」
「今からお前の力を覚醒させるのと、俺との同調率を上げさせる」
「だからなぜ上着を脱ぐんだよ」
「脱がないと、交尾はできないだろ?」
「交尾!?ちょ、まってまてまて……ん!?」

後退りするアオを捕まえ、アオの唇に自身の唇を重ね、深くキスしながらゆっくりとアオを押し倒す。

「んっ……大丈夫だ、俺も交尾は初めてだから…痛くはしない」
「いやいや!童貞なら尚更不安しか……んっ」

アオに深くキスしながらゆっくりと舌を絡ませながら味わうように。
そして、アオの服の中に手を入れ、下着と一緒に服を捲りあげアオの豊かな胸を揉む。
誰にも触れられていないアオの胸は柔らかく、乳首は可愛いらしいピンクで、感じているからか硬くなっている。

「んっ……んんにゃ」
「凄い乳首が勃ってる」
「言わないで…恥ずかしいし、てかあんまり見るなぁ…」
「何故?好いた番の身体を見るなと言われても見たくなるのは本能だ、現にお前も俺の身体を見てるだろ?」
「そ、それ……んっ」

胸を揉みながらアオの首筋に顔を埋めて、アオの匂いを嗅ぐ。

「いい匂いだ…アオの匂いが俺を誘ってくる」
「そ、そんなことなっ、ひゃあ」

そして、アオの匂いを堪能しながら、アオの股にそそり勃った俺のをズボン越しに当て、ゆっくりと腰を動かす。

「っ!?」
「…アオが可愛いから硬くなってる」

ズボン越しなのに、アオの股も若干湿ってるのが分かる。
もちろん俺もズボン越しでも分かるように、俺のが硬くなっていて我慢汁が出てるのがわかる。
いやらしく可愛らしいアオの姿が、俺の欲を掻き立てる。

「んっ…はぁ…アオ」
「あっ…ダメだって…耳はだめぇ…変な声でちゃ」
「ダメじゃない…可愛いからもっと聞かせてくれアオ…」
「っー!?」

そして、俺はアオの首筋に軽く噛み、俺の番としての魔法呪を施した。

「んっ…にゃ…セラ…なんか頭がフラフラ……ん」
「んっ…今、お前に俺の番としての魔法呪を施した…これで、お前は俺の一生の番だ…アオ…俺が死んでも俺の番だ」
「やめ、だめぇ…死ぬとか言わないで」

アオは先程の両親の死の話で、大切な人の死に対して敏感になっているのか、少しだけ悲しそうになる。

「ん…っ…はぁはぁ…大丈夫だ、俺は死なないしお前を死なせない」
「セラァ…」

激しく深いキスをし胸を揉む。
するとアオは徐々に快楽に溶けていくような声を出す。
その可愛いらしく妖艶な声と姿が俺の欲と魔力を湧かせさらに欲が加速する。
アオの全てが欲しい…好きだ…愛してる。
アオの全身を愛撫しキスをしながら、ゆっくりとアオの股に手を滑らせ、ズボンをゆっくり脱がし下着越しに愛液で濡れてるアオのを触る。

「んっ……にゃ」
「凄い…アオの液で濡れて、形までわかるうえにいやらしい音までする」
「ん…や…恥ずかしい」
「んっ…恥ずかしがらなくていい…俺もアオと同じくらい濡れてる…今すぐでもアオの中に入れたい」
「セラも…はぁはぁ…ん、感じてるの?」
「んっ、当たり前だ…こんないやらしく可愛らしい大切な番の姿みたら感じるだろ…」
「へへ…なんか嬉しい…」

アオは優しくちょっと微笑みながら恥ずかしがる。
そして、下着越しがアオが感じやすいのか、優しく押しながら擦ると更に愛液で濡れる。
愛液で濡れた下着を脱がし、アオの中にゆっくりと指を入れた。

「んっん!」
「…やはり濡れていても、処女だから狭いな」
「んっ…あっ、セラ…そこは」
「大丈夫だ…ゆっくり慣らしていく」

指を出し入れしながら、アオの性感帯を探り当てそこを集中的に刺激する。
アオは気持ちいのか、恥ずかしがりながらも自ら腰を動かす。
やはり、処女だとしても多少は自慰行為くらいはしたのだろう。

「んっ…セラ…やめ…にゃ…ん…なんかきちゃう…こんなの初めて…だめぇ!」
「んっ…はぁはぁ…きてもいい…見せてくれ…アオのその姿がみたい」

深くキスし、アオの首筋に顔を埋めながら指を早く動かす。
アオの中が感じているのか締め付けがすごく、アオがイキたがってるのかわかる。
俺の指で気持ちよくイかせてやりたい。
アオが弱い所を重点的に指で攻める。

「セラ…セラ…んっ!!イクっ!」

アオは快楽の波に飲まれたのか、腰をそり軽くイッた。

「はぁはぁ…セラ…」
「アオ…」

アオは俺の頬に手を伸ばし触れる。
俺もアオの頬に手を伸ばし触れ、互いの瞳が互いを捉えた。

「顔…鱗がでてる…」
「交尾中は本能的にでてしまう…この姿は怖いか?」
「いや…怖くない。寧ろ綺麗」
「……アオ、今からお前と1つになって同調率を上げさせる…もしかしたらお前がきついかもしれない…もちろん俺も初めてだからゆっくりする…」
「どーせ、嫌と言っても無理なんだからわざわざ聞くなばか…」
「ふっ、それもそうだな…」
「んっ……」

優しくキスをし、ゆっくりとサヤの中にそそり勃った俺のを挿れる。

「つっ…おおきい…ん」
「すまん…っ…ちょっとキツいかもしれない」

ゆっくりと腰を動かし、誰も開けていないアオの中を開けて俺の形にしていく。
アオの中は温かく液が俺のにまとわりついて、更に俺の欲と魔力を昂らせる。
奥へ奥へとゆっくり腰を動かすとコツンとアオの子宮口に当たった。

「やはり…んっ…根元まで挿らなかったか…」
「んっ…あっ…セラ…セラの大きい…」
「アオ…キツいか?大丈夫か?」
「はぁはぁ…大丈夫だ…セラの…全部欲しい…父さんにも会いたい…1つになりたいから……んっ、全部ほしい…セラの全部」
「ん…はぁはぁ…そしたらお前が…」
「私は大丈夫だから…セラ」
「アオ…わかった。じゃ、俺にしがみついて」

俺はアオを抱きよせ、一気にアオの中に俺のを根元まで挿れた。

「んー!!」
「アオ…アオ」
「しぇらぁ…はぁはぁ」

アオの子宮を俺のが押してるのがわかる…それが気持ちよくて、俺の本能を徐々に掻き立て更に腰を早く動かす。
アオをもっと感じたい…誰にも渡したくない…。
やっと見つけたんだ、俺の大切な存在。
陸の人間からしたら、異様かもしれないが…俺…いや天海人…オーシャンにとってはこれは普通の事だ。
番を見つけたら子孫を残したい本能がでる…俺はまだ繁殖期じゃないから、今回のでは妊娠はしないが…闘いが終わった後でアオと子づくり後尾がしたい。

「あっ、あん…んセラ…」
「んっ……はぁはぁ…アオ…もっと感じてくれ…お前が感じれば感じるほど同調しやすくなる」
「んっ……はぁはぁ…にゃ」

肉と肉が激しくぶつかり、互いの液によっていやらしい音が部屋に響く。
昨日知り合って、番になったばかりなのにアオの気持ちが素直過ぎたせいか互いに何故か惹かれて、今こうして交尾で快楽に飲み込まれようとしてる。
アオも俺も快楽の波が頂点に達そうとしてる。

「セラ…セラ…私…セラので初めて」
「俺もだ…アオ…初めてだが…んっ…はぁはぁ交尾がこんなに気持ちいいなんて…知らなかった…こんなにメスを抱きたいと…いや、大切な人を抱きたいと思ったのは初めてだ…アオ好きだ…好きだ…愛してる」
「はぁはぁ…んっ…セラ私もだよ、セラを助けた時かっこいいと思ってしまった…一目惚れだった。秘密にしようと思ったけど、セラにバレて…それでんっ!やっ…んイキそう…んっにゃ」
「イッてくれ…アオ…アオ」

互いに抱きしめ合い、俺は激しく腰を動かす。
互いの魔力が同調し合ってるのが分かる。

「あ、ああ!セラ!イクイク!好き」
「アオ…俺もだ…んっ!!」

アオの中に俺の熱い液と魔力を注ぎ込んだ、するとアオの中で眠っていた師匠の力が俺の魔力に反応してるのが分かり、力を覚醒させることに成功した。
もちろん、アオとの同調も初めてながらも半分にまでいかせたのはいい事だ。

「アオ…同調と覚醒は成功した…アオ?」
「………」

アオは初めてだったのか、疲れ果てていた。
無理もない…初めての事をヤラしたから。
なんなら、俺も少しだけ疲れてる。
自慰行為はまぁ…オスだから多少はした事はあるが、交尾がまさかここまで体力を使うとは思わなかった。
俺はアオを優しく撫で、服を着させ休ませた。
もちろん俺も陸の人間の姿に戻り、服を魔法で何も無かったようにした。

「俺の大切な番…これからもしかしたら、お前にとって辛い試練が来るかもしれない。その時は俺も一緒だ…」

俺はアオが目覚めるまで少しの間、傍に座り待つことにした。