全ての状況に、「道理で」と当てはまる事柄。
馬鹿馬鹿しい事に。こんな死地に立たされて、ようやく全てを理解する。
八方塞がりで、四面楚歌と言う嫌な言葉が当てはまる状況なのに。思わず、フッと笑みが零れた。
「姫?」
「いや、絶体絶命とはまさにこの事じゃと思うておるのにな。不思議と、絶体絶命とまでも思えないのじゃ。圧倒的に不利で、もう逃げ場がないと言うのにな。お前が戻ってきてくれたからであろうな」
わらわはもう一度フッと笑みを零してから、京を見つめた。
「京がいれば、何とかなるであろう?」
京は目を少し見開いていたが。すぐに「ハッ!お任せを!」と歯切れ良く答え、軽く頭を下げる。
すると突然、スパンッと襖が開き「親方様!九尾の妖怪が!あれはもしや!」と総介が滑り込んで来る。膝をつき、話をと思ったのだろうが。わらわの横にいる九尾狐にハッとして、その場にカチンと固まった。
「京・・なのか?」
恐る恐る問いかけると、京は総介の前に立ち「すまなかったな、総介」と、ただ一言答えた。
問いに対しての答えとしては聞こえなかったが。京はしっかりと総介に答えた。総介は京の姿を見ながら「そうか」と噛みしめる様に呟くと、もう一度「そうか」と、京に向かって強く答えた。
「総介、何があったのじゃ」
わらわが静かに尋ねると、思い出した様にバッとその場で膝をつき「ハッ!」と答える。
「これから逃れてきた妖怪と織田軍が、ここに攻め入って参ります!」
「うむ、分かっておる。圧倒的不利は変わらぬが、なんとかなるであろう」
わらわは総介と京を交互に見つめた。
「京、主は前線に出よ。雷獣や妖怪の相手が出来るのは主だけじゃ。雷獣を仕留めろ、とまでは言わぬが。雷獣を止めろ、アレが出張ると厄介じゃ」
「いいえ、姫。お任せ下さい、必ずや仕留めましょう」
「総介は、わらわと共に門から入ってくる奴らを斬るぞ」
「何度も申しますが、親方様はここに!我らで織田軍を返り討ちにして参ります!」
総介は必死に訴えるが、わらわは「いや」とにべもなく却下した。
そこで京が総介の「親方様」呼びに、ああそうかと変な顔をしていたのだが。まぁ、何も言わないでおこうかの。
わらわは総介に「主等を信じていない訳ではないがな」と、ニマッと笑った。
馬鹿馬鹿しい事に。こんな死地に立たされて、ようやく全てを理解する。
八方塞がりで、四面楚歌と言う嫌な言葉が当てはまる状況なのに。思わず、フッと笑みが零れた。
「姫?」
「いや、絶体絶命とはまさにこの事じゃと思うておるのにな。不思議と、絶体絶命とまでも思えないのじゃ。圧倒的に不利で、もう逃げ場がないと言うのにな。お前が戻ってきてくれたからであろうな」
わらわはもう一度フッと笑みを零してから、京を見つめた。
「京がいれば、何とかなるであろう?」
京は目を少し見開いていたが。すぐに「ハッ!お任せを!」と歯切れ良く答え、軽く頭を下げる。
すると突然、スパンッと襖が開き「親方様!九尾の妖怪が!あれはもしや!」と総介が滑り込んで来る。膝をつき、話をと思ったのだろうが。わらわの横にいる九尾狐にハッとして、その場にカチンと固まった。
「京・・なのか?」
恐る恐る問いかけると、京は総介の前に立ち「すまなかったな、総介」と、ただ一言答えた。
問いに対しての答えとしては聞こえなかったが。京はしっかりと総介に答えた。総介は京の姿を見ながら「そうか」と噛みしめる様に呟くと、もう一度「そうか」と、京に向かって強く答えた。
「総介、何があったのじゃ」
わらわが静かに尋ねると、思い出した様にバッとその場で膝をつき「ハッ!」と答える。
「これから逃れてきた妖怪と織田軍が、ここに攻め入って参ります!」
「うむ、分かっておる。圧倒的不利は変わらぬが、なんとかなるであろう」
わらわは総介と京を交互に見つめた。
「京、主は前線に出よ。雷獣や妖怪の相手が出来るのは主だけじゃ。雷獣を仕留めろ、とまでは言わぬが。雷獣を止めろ、アレが出張ると厄介じゃ」
「いいえ、姫。お任せ下さい、必ずや仕留めましょう」
「総介は、わらわと共に門から入ってくる奴らを斬るぞ」
「何度も申しますが、親方様はここに!我らで織田軍を返り討ちにして参ります!」
総介は必死に訴えるが、わらわは「いや」とにべもなく却下した。
そこで京が総介の「親方様」呼びに、ああそうかと変な顔をしていたのだが。まぁ、何も言わないでおこうかの。
わらわは総介に「主等を信じていない訳ではないがな」と、ニマッと笑った。



