普通でいい。
 いや、
 普通がいい。
 
 いつからだろう。
 そんなふうに考えるようになったのは。

 特に理由なんて無かったと思う。
 
 ただ、
 いつしか、
 私は普通を望むようになった。




 * * *




 普通が嫌だ。
 いや、
 周りと同じなのが嫌だ。

 いつからだろう。
 そんなふうに考えるようになったのは。

 特に理由なんて無かったと思う。

 ただ、
 いつしか、
 俺は普通を拒むようになった。




 * * *




 こんな自分が嫌い。
 変わろうにも変われない。

 
 これじゃ、まるで操り人形みたいね。
 
 自嘲の笑みを浮かべようにも頬がひきつってうまく笑えない。





 * * *




 自分が嫌いだった。
 いつも、誰かの言いなりになって。

 これじゃ、まるで操り人形みたいだ。
 
 そう自嘲したあの日を、今でも鮮明に覚えている。





 * * *




 ある日、考えるようになった。
 
 普通ってなんだろうって。




 * * *




 ある日、考えてみたんだ。

 普通ってなんだろうって。




 * * *




 君に出逢ってから。
 
 なんでだろうね。




 * * *




 君に出逢ってから。

 なんでかな。




 * * *




 私は心の何処かで




 * * *




 俺を求めてくれる人を、




 * * *




 私を求めてくれる人を、




 * * *










 『探しているーー。』