大きくて厚いマサヨシの手に乗ったロケットペンダントは、褪せた金色と、塗装の剥がれた鉄色を太陽のもとにさらしていた。ゆっくりと後退したゼンさんは、黙ってペンダントを見降ろす息子をじっと見つめた。
もうしばらくで、さよならだ。
こうして再会して、大人になったお前に手渡せて、きっと良かったと思う。
「――今日は助かった、ありがとう。突然こんなこと頼んで悪かった。じゃあな」
ゼンさんはそう告げて、踵を返した。少し前の自分なら、感謝も謝罪の言葉も口に出来なかっただろうことを静かに思った。
吹き抜けたよそ風が心地よく、空は一層青く輝いて見えた。強い日差しは木漏れ日のようで、手にかいた汗さえもなぜか清々しく感じる。
ミトさんとカワさんが、楽しそうに話しながら、ゆっくりとこちらへ向かってやってくるのが見えた。目が合った途端にカワさんが「お~い」と元気良く手を振ってくる。両目と鼻はまだ赤いが、彼らの涙はすっかり乾いていて、ミトさんもすっきりとした微笑を見せて小さく手を上げる。
もうしばらくで、さよならだ。
こうして再会して、大人になったお前に手渡せて、きっと良かったと思う。
「――今日は助かった、ありがとう。突然こんなこと頼んで悪かった。じゃあな」
ゼンさんはそう告げて、踵を返した。少し前の自分なら、感謝も謝罪の言葉も口に出来なかっただろうことを静かに思った。
吹き抜けたよそ風が心地よく、空は一層青く輝いて見えた。強い日差しは木漏れ日のようで、手にかいた汗さえもなぜか清々しく感じる。
ミトさんとカワさんが、楽しそうに話しながら、ゆっくりとこちらへ向かってやってくるのが見えた。目が合った途端にカワさんが「お~い」と元気良く手を振ってくる。両目と鼻はまだ赤いが、彼らの涙はすっかり乾いていて、ミトさんもすっきりとした微笑を見せて小さく手を上げる。


