「ミトさん、分かるかい? 向日葵の花だよ。暖かい花だねぇ」
「きれい。とても、きれいだわ。ええ、とても暖かい花ね。……ひまわりが、こんなにもたくさん」
ゼンさんは、彼女と話すカワさんからカメラを受け取った。レンズを覗きこむと、ミトさんの瞳が湿り、カワさんの瞳も濡れてきらきらと光っているのが見えた。
レンズを覗きこみながら、ゼンさんは涙腺が緩くなるのをどうにか堪え、「はい、ちーず」と震える唇に無理やり笑みを張りつかせた。ぱしゃり、と鳴ったカメラ越しに、ミトさんとカワさんがそれぞれ感極まった笑みを見せていた。
自分でも撮ってみたいというミトさんにカメラを渡し、ゼンさんは辺りを見回した。夏の蒸し暑い新鮮な空気に交じり、同じ敷地内に咲き誇る濃厚な花の匂いがした。帽子を持っている手には、既に汗をかいていた。
なんとなしに振り返ると、カメラを構えるミトさんの後ろで、替わりに傘を差しているカワさんの姿があった。白いレースの小さな傘は、妙な具合で彼とマッチしている気がした。
「きれい。とても、きれいだわ。ええ、とても暖かい花ね。……ひまわりが、こんなにもたくさん」
ゼンさんは、彼女と話すカワさんからカメラを受け取った。レンズを覗きこむと、ミトさんの瞳が湿り、カワさんの瞳も濡れてきらきらと光っているのが見えた。
レンズを覗きこみながら、ゼンさんは涙腺が緩くなるのをどうにか堪え、「はい、ちーず」と震える唇に無理やり笑みを張りつかせた。ぱしゃり、と鳴ったカメラ越しに、ミトさんとカワさんがそれぞれ感極まった笑みを見せていた。
自分でも撮ってみたいというミトさんにカメラを渡し、ゼンさんは辺りを見回した。夏の蒸し暑い新鮮な空気に交じり、同じ敷地内に咲き誇る濃厚な花の匂いがした。帽子を持っている手には、既に汗をかいていた。
なんとなしに振り返ると、カメラを構えるミトさんの後ろで、替わりに傘を差しているカワさんの姿があった。白いレースの小さな傘は、妙な具合で彼とマッチしている気がした。


