日野宮は、その変わった街灯まで向かった。
見上げてみると、それには夜行虫が集まっている様子もなかった。いつも見慣れている物とは違い、柱部分は黒い鉄で細くランプの部分には綺麗な装飾も付いている。
まるで外国風の街灯だった。辺りを見回してみると、他は見慣れた風景が広がっていた。昔の面影の残る狭い道には、相変わらず見慣れたいつもの街灯がちらほらとある。
不意に、足元を照らし出しているランプ風の灯りが揺らいだ。
つられて目を戻した。風がないのに、それはきぃきぃと音を立てて小さく揺れる。変だなと思って首を傾げた際、ふと、その向こう側に細く道が続いていることに気付いた。
先程まで目に止まらなかったのに、そこには覚えのない中道があった。新しく出来た道なのだろうか、それとも毎日が忙しくて気付かなかっただけなのか?
「近道だったら嬉しいんだけど」
少し考えて、日野宮はそちらへと向けて歩き出した。
見上げてみると、それには夜行虫が集まっている様子もなかった。いつも見慣れている物とは違い、柱部分は黒い鉄で細くランプの部分には綺麗な装飾も付いている。
まるで外国風の街灯だった。辺りを見回してみると、他は見慣れた風景が広がっていた。昔の面影の残る狭い道には、相変わらず見慣れたいつもの街灯がちらほらとある。
不意に、足元を照らし出しているランプ風の灯りが揺らいだ。
つられて目を戻した。風がないのに、それはきぃきぃと音を立てて小さく揺れる。変だなと思って首を傾げた際、ふと、その向こう側に細く道が続いていることに気付いた。
先程まで目に止まらなかったのに、そこには覚えのない中道があった。新しく出来た道なのだろうか、それとも毎日が忙しくて気付かなかっただけなのか?
「近道だったら嬉しいんだけど」
少し考えて、日野宮はそちらへと向けて歩き出した。