寂しい。クロエがいなくて胸が痛い。
ポタロウが先に逝き、オジサンが他界し、クロエもいなくなってしまった。
どうしたらいいのか分からない。温もりが恋しくて堪らない。エルが涙目で見つめ返すと、それを察したように、ログが握り締めた指先を引き寄せて、祈るように唇に押し当て「大丈夫だから」と宥めた。
どうして握りこんだ指にキスをするのだろう、とエルは思ったが、そこに感じる唇の暖かさと吐息に、ほんの少しだけ心が落ち着いた。涙は止まらないままだけれど、どうにか声は出た。
「……本当に、俺の事を迎えに来てくれる? 俺を置いていったり、一人にしない……?」
「ああ、お前が望んでくれるのなら、この先ずっと傍にいてやる。いや、お前が望まなくても、俺はお前を絶対に離さない。――だから、もう一人で泣くな」
その時、鈍い光りが二人を包みこんで引き離した。
二人の意識は、そこでプツリと途切れた。
ポタロウが先に逝き、オジサンが他界し、クロエもいなくなってしまった。
どうしたらいいのか分からない。温もりが恋しくて堪らない。エルが涙目で見つめ返すと、それを察したように、ログが握り締めた指先を引き寄せて、祈るように唇に押し当て「大丈夫だから」と宥めた。
どうして握りこんだ指にキスをするのだろう、とエルは思ったが、そこに感じる唇の暖かさと吐息に、ほんの少しだけ心が落ち着いた。涙は止まらないままだけれど、どうにか声は出た。
「……本当に、俺の事を迎えに来てくれる? 俺を置いていったり、一人にしない……?」
「ああ、お前が望んでくれるのなら、この先ずっと傍にいてやる。いや、お前が望まなくても、俺はお前を絶対に離さない。――だから、もう一人で泣くな」
その時、鈍い光りが二人を包みこんで引き離した。
二人の意識は、そこでプツリと途切れた。