「待て、『発動』ってなんだ」
「あ? 知らねぇのか。ナイトメアが『力』を使うにはエルネギーが要る。それは生物の『過去』なんだよ。エルは幼い頃事故で死にかけて、それを助ける際に幼少期の記憶が『消費』された」
そういえば事故の後、両親と暮らしていた頃の記憶がほとんど失ってしまったのだと、エルが語っていた事をログは思い起こした。
「ナイトメアは『過去』を食う。心が揺れ動いた苦い記憶、幸福を感じた記憶、それが特に強いエネルギーになるらしい。俺は戦争にも参加したし、エルと共に過ごした時間もある。俺とポタロウとクロエの『過去』を足せば、どうにか今回の『発動』分のエネルギーになるって訳さ」
「つまり、なんだ……神様とやらが許可しなきゃ出来ないような事を、あのホテル野郎は思いついたってわけか?」
過去を食べると言われても実感が湧くはずがなく、ログは難しい部分は放り投げてそう尋ねた。ホテルマンが何もしなかったのは、エルの記憶を守るためだったという事だけは、どうにか理解した。
「あ? 知らねぇのか。ナイトメアが『力』を使うにはエルネギーが要る。それは生物の『過去』なんだよ。エルは幼い頃事故で死にかけて、それを助ける際に幼少期の記憶が『消費』された」
そういえば事故の後、両親と暮らしていた頃の記憶がほとんど失ってしまったのだと、エルが語っていた事をログは思い起こした。
「ナイトメアは『過去』を食う。心が揺れ動いた苦い記憶、幸福を感じた記憶、それが特に強いエネルギーになるらしい。俺は戦争にも参加したし、エルと共に過ごした時間もある。俺とポタロウとクロエの『過去』を足せば、どうにか今回の『発動』分のエネルギーになるって訳さ」
「つまり、なんだ……神様とやらが許可しなきゃ出来ないような事を、あのホテル野郎は思いついたってわけか?」
過去を食べると言われても実感が湧くはずがなく、ログは難しい部分は放り投げてそう尋ねた。ホテルマンが何もしなかったのは、エルの記憶を守るためだったという事だけは、どうにか理解した。