家族を殺された怨みを抱えて、多くの敵を殺す日々が続いた。仲間は次々に犠牲となり、いつしかログが戦うのは仲間の為になっていった。

 ローランドに命を救われ、スウェンに助けられた。そうして部隊が解散されたある事件の後、自分達の為に、スウェンが、セイジと一緒に走り回ってくれた事も知っていた。

 メンテナンスを行わないと、ローランドの細胞は、ログの身体を拒絶してしまうのだ。ログには、ローランドの村で祀られているらしい『神』への信仰がないからだと、頭の固そうな学者がそう分析したが、ログ自身に派よく分からない。

 力を使わなければ拒絶反応が出る事もないから、そうすれば、君は自分の寿命分を生きながらえる事が出来るだろう、と彼らは説いた。使わない選択なんて出来るかよ、とログは反論した。

「皆、大事な仲間だった。候補生の時代から、俺達は衣食住を共に過ごして来たんだ。望みを叶える為に、向いてもいない軍に入った奴らもいたが、エリートの連中より、よっぽど誇り高かった戦士だった。最後は皆、自分が守りてぇもんの為に死んでいった」