「支柱を破壊する前に、スウェンが調査を依頼しているとは思う」
「そう言えば、支柱のところだと通信が出来るんだっけ? まぁどちらにしろ、すぐには分からない事だらけだもんなぁ」

 その時、扉が開く音がして、エルとセイジは視線を持ち上げた。

 先に顔覗かせたログが、二人の姿を認めるなり怪訝な顔をした。

「お前ら、何やってんだ」
「セイジは子持ちだから、打ち解けるのも早いのかな」

 続いて出て来たスエゥンが「むふふ」と含み笑いした。

 エルとセイジはそれぞれ立ち上がり、改めて二人を出迎えた。セイジが早速、スウェンに尋ねた。

「どうだった?」
「ん~、向こうも少年の存在には驚いていたけど、短い交信時間で分かった事と言えば、空間内の脳波反応が増えているから、一人は確実に入っている事ぐらいかな。身体が外にある事も考えて、至急探索するようには伝えてはいるけれど」
「チッ、面倒事を増やしやがって」

 途端にログが悪態をついたので、エルは抗議の目を彼に向けた。