ログは、エルを見据えたまま口を閉じた。スウェンが「もうちょっと説明を頑張ってもいいんじゃないのかい」と苦笑し、後を引き継いだ。
「ローランドの『破壊の力』は、彼の出身地の信仰『神罰』というものらしくてね。彼は能力を発動させたまま即死したから、細胞の中で活性化されていた能力までは死ななかったらしい。とはいえ解明されていない力ではあるし、無理な発動は一部の筋組織を駄目にする事もあるから、ログには定期的にメンテナンスが必要なんだよ」
そこで、スウェンは一息吐いた。
「それにしても、ログが自分から触らせるなんて珍しいなぁ。どういう心境の変化だい?」
「確かに、珍しい」
セイジも首を傾げて、スウェンの意見を肯定した。
「ログは、大佐が触るのも嫌がるのに」
「いやいやいや、大佐は絶対に面白がっているだけだからね。セイジが生まれながら怪力なのも、ちょいちょい面白がって無茶ぶりして来るじゃないか」
軍の中では、もっとも信頼出来るのも大佐ではあるが、スウェンとしては変わり者の上官のイメージも強い。セイジが「そうかな」と本気で不思議がったので、スウェンは「……君は素直過ぎるよ」と項垂れた。
「ローランドの『破壊の力』は、彼の出身地の信仰『神罰』というものらしくてね。彼は能力を発動させたまま即死したから、細胞の中で活性化されていた能力までは死ななかったらしい。とはいえ解明されていない力ではあるし、無理な発動は一部の筋組織を駄目にする事もあるから、ログには定期的にメンテナンスが必要なんだよ」
そこで、スウェンは一息吐いた。
「それにしても、ログが自分から触らせるなんて珍しいなぁ。どういう心境の変化だい?」
「確かに、珍しい」
セイジも首を傾げて、スウェンの意見を肯定した。
「ログは、大佐が触るのも嫌がるのに」
「いやいやいや、大佐は絶対に面白がっているだけだからね。セイジが生まれながら怪力なのも、ちょいちょい面白がって無茶ぶりして来るじゃないか」
軍の中では、もっとも信頼出来るのも大佐ではあるが、スウェンとしては変わり者の上官のイメージも強い。セイジが「そうかな」と本気で不思議がったので、スウェンは「……君は素直過ぎるよ」と項垂れた。