スウェンとセイジ、ログは状況を把握してようやく気が抜けたのか、深い溜息をついてその場に座り込んだ。今更ながら、エルもどっと疲れが込み上げて、腕からクロエを下ろして腰を落ち着けた。
「あ~……しんどいな」
「ずっと緊張していたからなぁ……」
「確かに、働き過ぎだね、僕らは」
ようやく終わったのか、と男達がそれぞれが安堵の息をこぼした。
エルは、クロエを膝の上に乗せて、塔の中が綺麗だった様子について話し聞かせてやった。クロエは話を聞かされている間、つぶらな瞳でエルを見つめ、相槌を打つように満足げに鳴いた。
不思議と、クロエの毛並みも良くなっているようだった。そんなに食が進んだ訳でもないのに、体重も増えているようで、エルは小首を傾げた。
「なんだか、お前、若返ってるみたいだね」
「にゃーん」
クロエが手を伸ばし、肉球でエルの頬に触れた。どうやら、泣いた事を悟られたらしいと気付いて、エルは苦笑し「大丈夫だよ」と答えて視線をそらした。その拍子にスウェンと目が合ったが、彼は言葉を発するタイミングを逃してしまったような顔をした後、困ったように微笑んで目をそらしてしまった。
「あ~……しんどいな」
「ずっと緊張していたからなぁ……」
「確かに、働き過ぎだね、僕らは」
ようやく終わったのか、と男達がそれぞれが安堵の息をこぼした。
エルは、クロエを膝の上に乗せて、塔の中が綺麗だった様子について話し聞かせてやった。クロエは話を聞かされている間、つぶらな瞳でエルを見つめ、相槌を打つように満足げに鳴いた。
不思議と、クロエの毛並みも良くなっているようだった。そんなに食が進んだ訳でもないのに、体重も増えているようで、エルは小首を傾げた。
「なんだか、お前、若返ってるみたいだね」
「にゃーん」
クロエが手を伸ばし、肉球でエルの頬に触れた。どうやら、泣いた事を悟られたらしいと気付いて、エルは苦笑し「大丈夫だよ」と答えて視線をそらした。その拍子にスウェンと目が合ったが、彼は言葉を発するタイミングを逃してしまったような顔をした後、困ったように微笑んで目をそらしてしまった。