ログが危険を知らせる為に走り出そうとしたが、爆音と破壊音にアリスが悲鳴を上げ、踏み止まった。彼アリスの元へ戻ると、ジャケットを彼女の上にかぶせて抱き寄せながら、戦場に向かって叫んだ。
「ミサイルが来るぞ!」
群れた大蛇の移動と、破壊された大地やビルの粉塵が、エルとセイジの視界を邪魔していた。二人はログに答える余裕はなく、五感を研ぎ澄ませて身体を動かし、発射されたミサイル弾をどうにか間一髪で避けた。
着弾したミサイルが、次々にコンクリートと近くの大蛇の腹部を破った。着弾地点の近くにいたセイジの巨体が、爆風をまともに受けて五メートル吹き飛んだ。
ミサイルの着弾による爆撃で、破壊された小さな瓦礫の一つがエルの額に直撃した。不意打ちの痛みに気取られたのは、ほんの数秒もしない間だったが、注意がそれた一瞬、粉塵から大蛇の胴体が踊り出て、彼女の身体をしたたかに打った。
エルは、半ば反射的に受け身を取ったが、そのまま近くの瓦礫に叩き付けられた。
強烈な痛みで目が回り、思考回路が止まりかけた。眼前に迫った大蛇の腹が、エルの身体ごと瓦礫を巻き上げて締め上げる。全身の筋肉や骨が軋み、息が詰まる程の痛みが走り、エルは「ぐぅッ」と呻きをこぼした。
「ミサイルが来るぞ!」
群れた大蛇の移動と、破壊された大地やビルの粉塵が、エルとセイジの視界を邪魔していた。二人はログに答える余裕はなく、五感を研ぎ澄ませて身体を動かし、発射されたミサイル弾をどうにか間一髪で避けた。
着弾したミサイルが、次々にコンクリートと近くの大蛇の腹部を破った。着弾地点の近くにいたセイジの巨体が、爆風をまともに受けて五メートル吹き飛んだ。
ミサイルの着弾による爆撃で、破壊された小さな瓦礫の一つがエルの額に直撃した。不意打ちの痛みに気取られたのは、ほんの数秒もしない間だったが、注意がそれた一瞬、粉塵から大蛇の胴体が踊り出て、彼女の身体をしたたかに打った。
エルは、半ば反射的に受け身を取ったが、そのまま近くの瓦礫に叩き付けられた。
強烈な痛みで目が回り、思考回路が止まりかけた。眼前に迫った大蛇の腹が、エルの身体ごと瓦礫を巻き上げて締め上げる。全身の筋肉や骨が軋み、息が詰まる程の痛みが走り、エルは「ぐぅッ」と呻きをこぼした。