その時、三人の足元から破壊音が炸裂した。地中から飛び出したいくつもの野太い木の根が大地を割り、エル達は反射的に不安定な足場から飛び上がった。
「おいおいおいッ、こりゃあどうなってんだッ、クソ!」
「――あ。言い忘れてたけど、この場所はマルクが自由に出来るんだって、さっきマルク自身がそう言ってたんだった」
「そういう事は早く言えよ!」
「私は、なんとなくそうじゃないかとは思っていたのだが……」
セイジが遠慮がちに呟いて言葉を切った。
それぞれが足を確保し、素早く後方へと目を走らせた。アリスの場所までは、被害は及んでいないようだ。
恐らく、アリスがいる場所は、偶然にも設定されているセキュリティーの外なのだろう。ひとまずその状況を見て取ったところで、一同は安堵の息を吐いた。きっと、賢い黒猫は安全な場所に隠れているだろうと、エルはそちらの件についても自分に言い聞かせる。
「ログ、彼女の事は頼んでくれるか?」
揉めている状況でもない。セイジが横目で問いかけると、ログは渋るような間を置いた後、ちらりとエルを見て、「……確かに瓦礫を防ぐにはパワー不足だし、怪力戦力を引っ込めるわけにもいかねぇしな」と顰め面で肯き、アリスの元へ後退した。
「おいおいおいッ、こりゃあどうなってんだッ、クソ!」
「――あ。言い忘れてたけど、この場所はマルクが自由に出来るんだって、さっきマルク自身がそう言ってたんだった」
「そういう事は早く言えよ!」
「私は、なんとなくそうじゃないかとは思っていたのだが……」
セイジが遠慮がちに呟いて言葉を切った。
それぞれが足を確保し、素早く後方へと目を走らせた。アリスの場所までは、被害は及んでいないようだ。
恐らく、アリスがいる場所は、偶然にも設定されているセキュリティーの外なのだろう。ひとまずその状況を見て取ったところで、一同は安堵の息を吐いた。きっと、賢い黒猫は安全な場所に隠れているだろうと、エルはそちらの件についても自分に言い聞かせる。
「ログ、彼女の事は頼んでくれるか?」
揉めている状況でもない。セイジが横目で問いかけると、ログは渋るような間を置いた後、ちらりとエルを見て、「……確かに瓦礫を防ぐにはパワー不足だし、怪力戦力を引っ込めるわけにもいかねぇしな」と顰め面で肯き、アリスの元へ後退した。