敵の対応をログに任せて、セイジがエルを振り返りしゃがみ込んだ。彼は無事を確かめるように、慌ただしい手つきでエルの頭、顔、それから両肩を軽く叩いた。
「エル君、大丈夫か。ああッ、切り傷も擦り傷も出来てるッ」
「え。あの、いや、俺は大丈夫だけど、セイジさんの方こそどうなのさ? う、腕とか足とか……」
エルは遅れて状況を把握し、戸惑いつつもどうにか言葉を返したが、セイジは困ったように微笑んで「ん? 私は平気だけれど」と何でもないように言う。
セイジは、困惑を隠せないエルを立ち上がらせると、再度身体の状態を確認した。ふと思い出し、「そういえば」と朗報を教えるべく言葉を続ける。
「アリスは無事に救出した。あとはプログラムを破壊するだけだ」
「えッ、そうなの? いつの間に……でも、そうか。アリスは取り返せたんだね」
あれ? こいつらがいるって事は、アリスをどこかに置いて来たって事だよね?
それはそれでどうなのだろう、とエルが頭の中を整理しつつ首を捻ったところで、ログが肩越しに彼女を振り返った。
「エル君、大丈夫か。ああッ、切り傷も擦り傷も出来てるッ」
「え。あの、いや、俺は大丈夫だけど、セイジさんの方こそどうなのさ? う、腕とか足とか……」
エルは遅れて状況を把握し、戸惑いつつもどうにか言葉を返したが、セイジは困ったように微笑んで「ん? 私は平気だけれど」と何でもないように言う。
セイジは、困惑を隠せないエルを立ち上がらせると、再度身体の状態を確認した。ふと思い出し、「そういえば」と朗報を教えるべく言葉を続ける。
「アリスは無事に救出した。あとはプログラムを破壊するだけだ」
「えッ、そうなの? いつの間に……でも、そうか。アリスは取り返せたんだね」
あれ? こいつらがいるって事は、アリスをどこかに置いて来たって事だよね?
それはそれでどうなのだろう、とエルが頭の中を整理しつつ首を捻ったところで、ログが肩越しに彼女を振り返った。