そんなエルを見降ろし、ログが呆れたように半眼を作った。
「なんだそりゃ。お前、その『おじさん』とやらを過信し過ぎじゃねぇか? 身長ってのはそんなに変わらねぇし、鍛えるだけで男になるとか、もはやホラーだろ。つか、お前が男になったら俺が困――……」
途端に、ログが言い掛けて口を噤んだ。彼は自分の口に手をあてると、訝しげに眉を寄せて考え込んでしまった。
珍しい様子に疑問を覚えたスウェンだが、彼は、このチャンスを逃すまいと、今にも口喧嘩に発展しそうな二人の間に割って入った。
「そんな事ないって、エル君」
スウェンは、言い繕うようにそう述べた。
「軍人たるもの、女には目がない奴が多いんだよ。ほら、ログだって女を切らした事がないよね?」
「そこで俺に話を振るんじゃねぇよ。何人も恋人がいるお前にいわれたくねぇし」
ログは、話を振ったスウェンをギロリと睨んだ。
「これは男として自然なもんだろ。俺は、面倒な女は掴まえねぇのがポリシーだ」
「それはそれで最低だろ」
エルはログに一瞥をくれて、この中で一番親近感が持てて信頼も出来る、一時のパパであるセイジを上目に見つめた。
「なんだそりゃ。お前、その『おじさん』とやらを過信し過ぎじゃねぇか? 身長ってのはそんなに変わらねぇし、鍛えるだけで男になるとか、もはやホラーだろ。つか、お前が男になったら俺が困――……」
途端に、ログが言い掛けて口を噤んだ。彼は自分の口に手をあてると、訝しげに眉を寄せて考え込んでしまった。
珍しい様子に疑問を覚えたスウェンだが、彼は、このチャンスを逃すまいと、今にも口喧嘩に発展しそうな二人の間に割って入った。
「そんな事ないって、エル君」
スウェンは、言い繕うようにそう述べた。
「軍人たるもの、女には目がない奴が多いんだよ。ほら、ログだって女を切らした事がないよね?」
「そこで俺に話を振るんじゃねぇよ。何人も恋人がいるお前にいわれたくねぇし」
ログは、話を振ったスウェンをギロリと睨んだ。
「これは男として自然なもんだろ。俺は、面倒な女は掴まえねぇのがポリシーだ」
「それはそれで最低だろ」
エルはログに一瞥をくれて、この中で一番親近感が持てて信頼も出来る、一時のパパであるセイジを上目に見つめた。