「理由も知らずに、こちらへいらしたとは、実に驚きです」
ホテルマンは呆けたように言い、姿勢を戻した。
「西の方では、海から出現したマグマの巨人、東の方では吸血獣が増殖中で多数の死者が出て、各地の森では人食いの寄生植物が大量発生して一定区間が封鎖状態だとか。不安定で荒れ放題らしいのですよ、この『街』は。北の果てに、唯一安定した土地があるらしく、そこは【安定した聖なる土地】と呼ばれているそうです。そこには隣の『街』へ向かう為の駅があるらしいのですが、まぁ、ここで安定した職を手に入れられないのなら、私は次の『街』へ向かおうかと考えていたのですよ。――そこへッ、あなた達が現れたという訳です!」
ホテルマンは、凛々しい表情で大袈裟に指を慣らす仕草をした。
「えぇと、【安定した聖なる土地】という場所について、他に何か知っているかい?」
スウェンは、ホテルマンのやけにテンションの高い部分については触れずに、続けて尋ねた。
ホテルマンは呆けたように言い、姿勢を戻した。
「西の方では、海から出現したマグマの巨人、東の方では吸血獣が増殖中で多数の死者が出て、各地の森では人食いの寄生植物が大量発生して一定区間が封鎖状態だとか。不安定で荒れ放題らしいのですよ、この『街』は。北の果てに、唯一安定した土地があるらしく、そこは【安定した聖なる土地】と呼ばれているそうです。そこには隣の『街』へ向かう為の駅があるらしいのですが、まぁ、ここで安定した職を手に入れられないのなら、私は次の『街』へ向かおうかと考えていたのですよ。――そこへッ、あなた達が現れたという訳です!」
ホテルマンは、凛々しい表情で大袈裟に指を慣らす仕草をした。
「えぇと、【安定した聖なる土地】という場所について、他に何か知っているかい?」
スウェンは、ホテルマンのやけにテンションの高い部分については触れずに、続けて尋ねた。