「どうして君が追われているのか、理由は分かるかい?」
「『核』は夢世界で一番大事なものなんですけど、ただの人間が分かるはずがないし、……多分、『主』の身体を追っているんじゃないかなと思います。『主』は友人様と一緒に機械の中に入れられたから、あの人間は、俺の主の身体が壊れなかった事に気付けなかったんじゃないかと。島の灯台辺りに妙な機械が設置されていたし、俺の主の身体を使って、何かするつもりなんじゃ――」
「ちょっと待った」
そこで、スウェンが強い口調で、彼の話を遮った。
「君の話からすると、他の人間は一人ずつ機械に入れられたんだろう? それなのに『君の主』だけは、二人で入れられたという事かい? マルクも馬鹿じゃないんだ、検体の様子に気付けなかったとは思えない」
少年の話には疑問点が多々あり、矛盾点もあった。彼は常識だと言わんばかりに語っているが、理解しようにも正体不明の単語や知識が入り混じり、一気に告げられても把握出来る筈がない。
「『核』は夢世界で一番大事なものなんですけど、ただの人間が分かるはずがないし、……多分、『主』の身体を追っているんじゃないかなと思います。『主』は友人様と一緒に機械の中に入れられたから、あの人間は、俺の主の身体が壊れなかった事に気付けなかったんじゃないかと。島の灯台辺りに妙な機械が設置されていたし、俺の主の身体を使って、何かするつもりなんじゃ――」
「ちょっと待った」
そこで、スウェンが強い口調で、彼の話を遮った。
「君の話からすると、他の人間は一人ずつ機械に入れられたんだろう? それなのに『君の主』だけは、二人で入れられたという事かい? マルクも馬鹿じゃないんだ、検体の様子に気付けなかったとは思えない」
少年の話には疑問点が多々あり、矛盾点もあった。彼は常識だと言わんばかりに語っているが、理解しようにも正体不明の単語や知識が入り混じり、一気に告げられても把握出来る筈がない。