「所々登場するエキストラに関しても、妙な感じのする役者が混ざっているような気がするよ。二番目のエリアでいうと、僕らが到着した際に壁側に立っていた『老人』とか、三番目のエリアは、襲撃されたホテルにいた『ホテルマン』かな。ログも、やたらと警戒していただろう？」

　話を振ると、ログは「確かにな」と考えるように相槌を打った。

「なんか『違う』感じがした。……根拠はねぇが」
「根拠はハッキリとしないけど、確かに目が引きつけられる感覚はあった。強いて言うと、『夢』とは思えない存在感を覚える登場人物。というところかな」

　彼らが二番目のセキュリティー・エリアに辿り着いた際、路上ですぐに黒服の人間との抗争が勃発した。その際、佇む三人に向かって、あのホテルのランチがおすすめだよ、と話しかけてきた老人がいたのだ。話す言葉や幼い瞳には穏やかな感情が宿っており、確立した意思を覚えるエキストラだった。

　支柱の場所情報が転送されるまで待っていたホテルでは、胡散臭い顔をしたホテルマンが登場した。