視線を向けると、ホテルマンが呆けた顔で後方を指していた。全く同じ形をした向かい合う出入り口の一つに、『出口』という文字が現れている。
二人で慎重に近づいてみると、扉には一枚の張り紙があり、そこにはこう書かれていた。
『預かった猫と荷物は、ここから先に隠されている。クリアされる際は、道標を辿りゴールせよ』
二人は、しばらく張り紙を見つめていた。
「……あの怪物だけで、後は妨害される事はないって受け取ってもいいのかな」
「だから言ったじゃないですか。私達、ものすごくか弱いんですよ」
「そうかなぁ。接近戦が駄目な人に比べて、少しは動ける方だと思うけれど」
「ふふふ、本質を見抜けなかった主催者様の方が悪かったと思えば儲け物ですよ。私は生活用品を没収されてしまったので、真っ先取り戻そうと思います!」
「俺は、クロエを迎えに行くよ」
ホテルマンがドアノブに手を置いたので、エルは、いつでも腰元の銃が引きぬけるよう身構えた。
二人で慎重に近づいてみると、扉には一枚の張り紙があり、そこにはこう書かれていた。
『預かった猫と荷物は、ここから先に隠されている。クリアされる際は、道標を辿りゴールせよ』
二人は、しばらく張り紙を見つめていた。
「……あの怪物だけで、後は妨害される事はないって受け取ってもいいのかな」
「だから言ったじゃないですか。私達、ものすごくか弱いんですよ」
「そうかなぁ。接近戦が駄目な人に比べて、少しは動ける方だと思うけれど」
「ふふふ、本質を見抜けなかった主催者様の方が悪かったと思えば儲け物ですよ。私は生活用品を没収されてしまったので、真っ先取り戻そうと思います!」
「俺は、クロエを迎えに行くよ」
ホテルマンがドアノブに手を置いたので、エルは、いつでも腰元の銃が引きぬけるよう身構えた。