セイジは、嘘がつけない性質なのだろう。エルがそう考察をまとめていると、こちらを窺うスウェンの視線に気付いた。彼は器用にも表情で、セイジは悪い奴じゃないんだけどねぇ、と伝えて来た。なるほどね、とエルは肯き返した。
クロエは、出口に辿り着いた時には既に、ボストンバッグの口部分に顔を出したまま、小さな呼吸音を立てて眠っていた。
歩きながら、エルはクロエの頭を少し撫でた。時間を持て余し、近くにいたセイジに再び声を掛けてみる事にした。
「ねぇ、あの二人は何をしているの?」
「解除された『見取り図』を見ている」
視線を投げたセイジが、肯き答えた。
地形や道順等の詳細情報が出ず、支柱の場所だけが現われる地図のようなものだっけ、とエルは思い出しながら「それってさ」と続けて尋ねた。
「次のセキュリティー・エリアに入る為の場所でも確認しているの?」
「次のエリアに抜けられる場所は決まっているから、私達はエリアと、エリアの接合部分を目指すんだ。距離が離れている場合は、休憩を挟んだりする」
クロエは、出口に辿り着いた時には既に、ボストンバッグの口部分に顔を出したまま、小さな呼吸音を立てて眠っていた。
歩きながら、エルはクロエの頭を少し撫でた。時間を持て余し、近くにいたセイジに再び声を掛けてみる事にした。
「ねぇ、あの二人は何をしているの?」
「解除された『見取り図』を見ている」
視線を投げたセイジが、肯き答えた。
地形や道順等の詳細情報が出ず、支柱の場所だけが現われる地図のようなものだっけ、とエルは思い出しながら「それってさ」と続けて尋ねた。
「次のセキュリティー・エリアに入る為の場所でも確認しているの?」
「次のエリアに抜けられる場所は決まっているから、私達はエリアと、エリアの接合部分を目指すんだ。距離が離れている場合は、休憩を挟んだりする」