「つまり、今回の任務では、ログの持つ『破壊の能力』に頼るしかないんだ。彼の能力は『生命以外のすべての物質を壊せる』ことでね、仮想空間に反映されたのはごく一部だけれど、解明出来ていない支柱の存在でさえ、こちらの世界に反映された分の能力値だけで、ログは消滅する事が出来た」
「生命以外のすべて?」
「命を持たない物の事だよ、エル君。自然界で誕生していない、人間によって造られた機器などの構造物のこと。能力の反映値は半分だけど、現に支柱を消滅出来ている実績があるのだから、任務達成に支障はない。まぁ現実世界よりも負荷がかかるみたいだから、連続した発動になると限りはあるけどね」
スウェンがログに目配せをすると、ログが面倒そうに立ち上がった。それを見届けてから、スウェンがエルへと視線を戻した。
「いいかい、エル君。これから起こる事をよく見ているんだよ。現実世界で起こる分解反応とは少し違うけれど、仮想空間内での対象物の消滅を見ると、結局は現実世界ではないんだなぁと思える光景でもある」
スウェンは、そこで一度深く息をついた。
「生命以外のすべて?」
「命を持たない物の事だよ、エル君。自然界で誕生していない、人間によって造られた機器などの構造物のこと。能力の反映値は半分だけど、現に支柱を消滅出来ている実績があるのだから、任務達成に支障はない。まぁ現実世界よりも負荷がかかるみたいだから、連続した発動になると限りはあるけどね」
スウェンがログに目配せをすると、ログが面倒そうに立ち上がった。それを見届けてから、スウェンがエルへと視線を戻した。
「いいかい、エル君。これから起こる事をよく見ているんだよ。現実世界で起こる分解反応とは少し違うけれど、仮想空間内での対象物の消滅を見ると、結局は現実世界ではないんだなぁと思える光景でもある」
スウェンは、そこで一度深く息をついた。