「俺とクロエが生身の身体だって事は、何となく分かっていた事だし、俺もアリスを助け出したいって思ってはいるんだ。ログに話を聞いて、実際に会ってみたいなぁとも感じて」
「あれ? ログの奴、君にアリスの事を話したのかい?」
スウェンが、珍しい事を聞いたといわんばかりに秀麗な眉を引き上げた。彼は「ふうん」とぼやきつつ、ログへ目を向けた。
エルは、スウェンの読めない眼差しが気になって、言い訳のようにこう告げた。
「あのさ、俺は別に、あいつから詳細を聞いたわけじゃないよ。写真をちょっと見せてもらっただけで――」
「こいつはアリスに一目惚れしたらしい」
こちらに背を向けたまま、ログが仏頂面で言ってのけた。途端に、スウェンが噂好きのように青い瞳を輝かせて、勢い良くエルを振り返った。
「へぇ! エル君、相手はまだ十二歳だよ? ちょっと早すぎるんじゃないかな」
「は? 別に俺、惚れたなんて言ってな――」
「でも、アリスちゃんは確かに可愛いもんなぁ。僕は会った事がないけれど、もう二、三年待てば、素晴らしい美少女になるだろうねぇ」
こいつらは、二人揃って人の話を遮ってんじゃねぇよ。
エルは小さな苛立ちを感じたが、どうやら女性好きの気があるらしいスウェンの台詞を聞いて、ログが警戒する眼差しが少し可笑しくも思えた。
「あれ? ログの奴、君にアリスの事を話したのかい?」
スウェンが、珍しい事を聞いたといわんばかりに秀麗な眉を引き上げた。彼は「ふうん」とぼやきつつ、ログへ目を向けた。
エルは、スウェンの読めない眼差しが気になって、言い訳のようにこう告げた。
「あのさ、俺は別に、あいつから詳細を聞いたわけじゃないよ。写真をちょっと見せてもらっただけで――」
「こいつはアリスに一目惚れしたらしい」
こちらに背を向けたまま、ログが仏頂面で言ってのけた。途端に、スウェンが噂好きのように青い瞳を輝かせて、勢い良くエルを振り返った。
「へぇ! エル君、相手はまだ十二歳だよ? ちょっと早すぎるんじゃないかな」
「は? 別に俺、惚れたなんて言ってな――」
「でも、アリスちゃんは確かに可愛いもんなぁ。僕は会った事がないけれど、もう二、三年待てば、素晴らしい美少女になるだろうねぇ」
こいつらは、二人揃って人の話を遮ってんじゃねぇよ。
エルは小さな苛立ちを感じたが、どうやら女性好きの気があるらしいスウェンの台詞を聞いて、ログが警戒する眼差しが少し可笑しくも思えた。