ねぇバニラ、これからは二人だよ、と言った。
一人にしない、なんていう一方通行の関係じゃない。
私のことをバニラが悩んでくれたように、これからはバニラのことも私が悩むから――。
そんな気持ちを込めて。
うっ、とバニラの嗚咽が漏れて、その後は二人で泣いた。
たくさん、たくさん泣いた。
だけどどうしてか、胸の中は温かな気持ちで溢れていた。
東の空に昇り始めた太陽の光が、夜の公園を優しく照らしだす。
光を受けた公園はどこか懐かしく感じて、幼い頃、ここでバニラと遊んでいたこともあったんじゃないかと思った。