「ちょっと、待てよ。もし自分から声をかけれないんだったら、先生が綾瀬たちのグループに声をかけてやってもーー」
冗談じゃない、と思った。
どうしてよりにもよって、あのクラスで一番目立つグループに私が入っていけると思っているのだろうか。
しかも、先生が声をかけてやる?
子供でもないのに、そんなことをされたら笑い者になるということが分からないのだろうか。
バニラにこの話をすると、『その先生は、みんな楽しく過ごすべきっていう理想を押し付けているだけだ。そこに個々人のペースや気持ちなんて存在しちゃいない。』
と言って、私の代わりに怒ってくれた。